中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4402
目立つ日本コンビニやレストランの進出

改良や改善の中には工業だけでなく、
農業や牧畜も入ると言いましたが、
実は流通やサービス業も入ります。
流通やサービスは商業の民である中国人の方が
商売上手だと一般に思われていますが、
中国人はお金に敏感で、お金が儲かるとなると
素早く立ち廻わりますが、
サービスが行き届いているわけではありません。

その証拠に豊かになって行く過程で、
いま日本からの進出が目立っているのは工業ではなくて、
流通業とサービス業です。
デパートも早くから進出していますが、
イトーヨーカ堂やイオンはずっと早くから店舗を展開しています。
それが最近ではセブン・イレブンとか、ファミリーマートとか、
ローソンのようなコンビニの店舗展開が目につきます。
店が小さくて客集めが少くてすむこともありますが、
中国人の日常生活のヨーロピアナイズが急速に進んでいて、
かつて昼休みに家まで帰って昼食をとっていたのが、
オフィスの周辺ですませるようになったことと、
サンドウィッチやハンバーガーや遂にはお握りにまで
とぶように売れるようになったのとで、
ライフ・スタイルが一変してしまったのです。

昔の市場の代わりにスーパーが誕生しましたが、
欧米風のスーパーが大勢を占めていて、
お世辞にもサービスが行き届いているとは言えません。
おかげでイトーヨーカ堂やイオンの
かなり行き届いたサービスが人気を呼んでいますが、
同じことがレストランや美容室のようなサービス業にも言えます。
北京や上海のような大都会では
日本企業同士の間での競争も激しいようですが、
地方都市に行くと、さしてレベルの高くない日本料理屋や
日本式西洋料理のチェーンにも行列ができているようです。

どこがそんなに買われているかというと、
日本人の技術力とサービス精神と言ってよいのではないでしょうか。
日本人の合理化精神と言っても間違いではありませんが。


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2012年3月29日(木)

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