中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4428回
野菜や魚や肉の売り方に異議あり

個人や家族が自家用に買った食料品は
使い残しても冷蔵庫に保存して、次の機会にまた使います。
無駄に捨ててしまうことは先ずありません。
ところが、レストランで使う食材は
お客が食べ残したらそのまま捨ててしまいますし、
仕入れをする段階でピンハネしたり、
仕入れ値段をごまかしたりして浪費されてしまいます。
実際にお客の口に入るものと、途中で消えてしまう分と
はたしてどれだけの比率になっているのでしょうか。

そう考えただけで、
レストランがどれだけ無駄な経費を使っているか、
そのお金を節約する方法はないものかと首をかしげてしまいます。
もっとも無駄にした分は
それなりにお金を払ってもらっていますから、
食材を供給する仕事の方が食材を使う仕事よりも
無駄のない仕事をやっていることになります。
それならレストランをやるよりも、
食品を売る仕事か、食品をつくる仕事の方が
無駄が少なくてすむと言えるのではないでしょうか。

また最近は同じ野菜でも有機栽培をした野菜の方が
農薬をふんだんに使ってつくった野菜よりずっと高い値段で売れます。
そうなると、有機野菜をわざわざパラフィン紙に包んで
貴重品扱いをします。
でも野菜は生でも食べる物だし、料理にも使うものですから、
本当は「どんな料理をしたらよいか」
教えてくれる人が野菜の棚の側に控えていて、
丁寧に教えてくれる方がいいのではないでしょうか。

またスーパーに行くと、
食肉も包装した物に値段をつけて売っていますが、
少し前は中国の人たちは肉を手にとって匂いを嗅いでから
「ハイ、これをちょうだい」と言って買う習慣がありました。
そうした習慣を無視していまの中国の
ヨーロッパやアメリカや日本から進出した
スーパーやデパートの食品売場は生鮮食品を売っています。
日本のスーパーも、もちろん、そうです。
昔懐しい市場に行って
野菜や食肉や魚を買いたいなあと思うのは私だけでしょうか。
どう考えてもスーパーは行きすぎだと思いませんか。





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2012年4月24日(火)

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