知的財産ってわかりますか・中村佳正

無から有を生みたい人、必見

第41回
わが家のペットはお金がかかる?

週末近所を散歩していますと、
毛並みの良い大型犬や可愛い小犬を2匹3匹と引き連れて
颯爽と散歩されている方を時々お見かけします。
一緒に歩いている動物好きの妻とは、
「ねぇねぇ、あれはヨークシャー?」
「ちがう、ミニチュア・シュナウザーよ」
「あれは、マルチーズだね?」
「シーズーだって」
というとても情けない会話を交わしていたりします。
もちろん私はペットを飼っていません。
まったく分かりません。

前回、『医薬』の特許について少しお話しましたが、
『治療方法』となると、
人の場合は原則として特許の対象にはなりません。
人道的な見地から特定の者に独占させるのは好ましくないからです。
では動物の場合はどうかというと、
日本では特許の対象になってしまいます。
獣医さんが犬の病気の治療方法について
特許を取得することもできるわけです。

もともと、動物の場合は人間のような健康保険制度がないため
医療費は実費です。
おまけに治療方法まで特許で押さえられているとなると、
実施料が費用に含まれて高額化する場合もあります。
結果として我が子の治療費よりも高くつきかねません。

たとえば、犬や猫も白内障や緑内障になりますし、
ガンの治療のために100万円単位のお金をかけたという
飼い主さんのお話も聞きます。
あるいは、重病ではないにしても、虫歯や歯石に対する処置や、
ちょっとした環境ストレスに対する処置などいろいろあります。

しかしながら、
ペットはお金がかかるものと決め付けてしまうのは
早計かも知れません。
以前、「発明は現場で生まれます」ということを申し上げましたが
第18回ご参照)、
ペットにまつわるアイデアを
発明に結び付けるのも面白いと思います。
例えば、散歩とは言え、
愛犬に真夏のカンカン照りのアスファルトを歩かせるのは
過酷であるということを聞いたことがあります。
そのために履かせる靴が
ペットショップで販売されているそうですが、
履かせやすくて脱げにくい構造はないものかとか、
ある食材を応用すると
栄養もあって歯石除去効果の高いかじり棒ができたとか、
ペットを愛すればこそ思いつくアイデアが
いろいろと出てきそうです。
愛犬がお金を生むチャンスを与えてくれるかもしれません。

皆さんのペットのご機嫌はいかがですか?


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2007年11月22日(木)

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