知的財産ってわかりますか・中村佳正

無から有を生みたい人、必見

第125回
素人でも特許調査で成果出せます

もし、思いついたアイデアの本質を
良質な言葉で表現することができたならば、
例えそれが
当を得た数個のキーワードで表現することに成功した
というだけであっても、
アイデアは特許発明として大きく花開く可能性があります。
良質な言葉やキーワードを見つけるために、
まずは思いついた言葉で表現することから入るとか、
具体的なスケッチを書き溜めるといったことはもちろん結構ですが、
ゆくゆくは、発明としての完成度が上がるにつれて
言葉による表現力も増していくというのが理想的です。
特許出願した後の書類は
発明者の手を離れて一人歩きするわけですから
(十年も経てば、発明者本人も細部をすっかり忘れて
他人の仲間入りをします)、
結局、明細書に書き記された言葉だけが頼りということになります。
図面はあくまでも補助的な役割しか果たしません。

もちろん最初から理想にたどり着くのは簡単ではありません。
それ以前に、
思いついたアイデアが既に他人によって
出願されているかもしれません(よくあることです)し、
アイデアそれ自体、
未完成部分を含んでいるかもしれません
(これもよくあることです)。

その場合には、理想の言葉探しや先行技術調査も含めて、
まずは肩鳴らしの特許調査をすることが有効です。
しかし、慣れない人はここで踵を返してしまいます。
なぜか自ら高い壁を作ってしまって
最初の一歩を踏み出そうとしません。

いまは、特許庁の電子図書館もありますし、
一時代前に比べれば
特許調査も随分と気軽に行えるようになりました。
商標調査については第82回でご紹介した通りです。
特許調査もちょっとしたコツさえつかめれば、
インターネットの検索エンジンで
話題を探すようにできてしまいます。

たぶん、
そのちょっとしたコツを教えてくれる人に出会わなかったから、
多くの方が最初の一歩を踏み出せないのだと思います。

今回は、お試しの意味を含めて、
そのちょっとしたコツをお教えしたいと思います。
お試しといっても、コツそれ自体は
私が何年にもわたって複数の企業の技術者に披露して
概ね講評を博してきたという実績もありますので、
問題はハイQサイトの読者の皆様が
どの程興味を示されるかだけです。


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2008年6月5日(木)

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