元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第577回
心で治す「サイモントン療法」

僕の主治医である帯津医師の近著
「ガンに勝った人たちの死生観」という本の話の続きです。
外科医でありながら、
この二十数年、人間の心身を丸ごと診る――
いわゆるホリスティック医療の道を、
コツコツと切り開いてきた医師だけに、
この本に紹介されている患者さんたちが到達し、
帯津医師と共に育んだ
人生観を掴んだが故に、
命も掴み取る事が出来た話は
ほんとうに感動します。

帯津医師は今年から、
新しいクリニックを池袋に開設し、
ただ代替医療を施すというのではなく、
患者と医療関係者が共に命について考える「生命場」
つまり、命のサロンを作るのだと申しておられましたが、
まさに心のコントロールで、
ガンから生還できる――このことを証明している本です。

睾丸ガンと白血病に襲われ、
余命幾ばくもなしと
宣告された患者さんが、
帯津医師から受けた治療法は、
気功とサイモントン療法だったそうです。
サイモントン療法とは、
自分のガン細胞が、
次々と免疫細胞に食べられていくイメージを描く――
そうした心のコントロール療法ですが、
この患者さんは
「骨髄からプクプクと出る泡=ガン細胞を、
 大きな魚に化身した白血球が片っ端から食べてくれる」
そうした情景を想像したおかげで、
免疫力が高まり、
心理的な不安が和らいだと証言しております。

このコラムで、前に紹介した安保徹教授の
「自律神経免疫療法」の理論ではありませんが、
こころの持ち次第で、
自律神経や白血球のバランスが変わり、
命を永らえることが出来るものなのですね。
もちろん、さまざまな治療法との取り合わせで
掴み取った命でしょうが、
心の安定こそ、命の源であることは間違いありません。

この本には幸運にも生還した患者さんのケーススタディだけでなく、
「先生、また宇宙でお会いしましょう」と
立派な死生観を残して旅立った患者さんの話も載っております。
ぜひ、家族と一緒に読んで見てください。


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