元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第920回
一人で生きているのではありません

上手に「ガンと共生する」には、
どうしたらよいか?
「からだ、こころ、いのち」の人間を丸ごと診る
トータルケア=統合医療の考え方について
書いているときに、
ちょうど、僕の主治医であり、
まさにガンの統合医療=ホリスティック医療の草分けの
帯津良一博士から
「ホリスティック・カウンセリング―心を癒して体を治す」
(春秋社)という新著が送られてきました。

ガン治療にとって、
心理療法はどのくらい有効なのか?
帯津医師がいつも提唱実践している
「こころといのち」の治療に焦点を絞り、
とくに西洋医学でも注目し始めた
「治癒とこころ」の関係について、
自らの臨床データを駆使して解き明かす――、
まさに新しいガン治療革命に挑んだ本なのです。

帯津医師のホリスティック理論は
このコラムでも何度も紹介していますが、
分かりやすくいいますと、
人間は機械部品などと違って、
見える部分だけでなく、
見えない部分、
つまり、体内と体外を取り巻く、
(電気や磁気のような)気のエネルギーの場=
生命場の中で生きているから、
ただ、臓器を切ったり叩いたりしてもガンは治せない。
体内と体外の生命場のエネルギーを高めることによって、
いのちが活性化されるという
まさに、いろいろな意味を込めての
「共生の医療」をすすめているわけです。

この本の中でも次のように述べています。
「生命場のエネルギーこそいのちなのです。(略)
 私たちは、それぞれが決して、
 一人で生きているのではありません。
 共有する場で生かされているのです。
 家族の場、職場の場、地域社会の場、
 地球の場、宇宙の場と広がって、
 最後は“虚空”の場ということになります」と。

“虚空”の場とは、
宇宙150億年の大きな生命の営みの世界のことで、
人間もその大宇宙の生命場の中で、
生かされているのだから、
生死をめぐる人生観はもとより、
医療においても、
「こころ」も含めた共同生命体として
人間丸ごとの健康生成を見て
いかなければならないというものです。


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2005年3月4日(金)

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