元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1213回
「医療制度の合理化」に要注意

ガンにもボケ=認知症にも、
食生活の改善が急務だ――、
最も日本人の体質に合った食べ物が「玄米」だ――、
さらに、予防も治療も「薬」と「病院」が一番ではない。
1に運動、2に食事と考えよう――、
という話の続きです

          *

よく「医者は神様」
「抗ガン剤は魔法の弾丸」といわれますが、
これは、もはや“迷信”に近い発想だと、
体験上、私は思っています。
現実には、ガンは、病気そのものではなく、
抗ガン剤の激痛で死んでいる者が大半ではないのか・・・
同僚たちの死を悲しみながら、
そう感じております。

いずれにしても、食事やカウンセリングなどは、
医療点数が少ないために、
病院では熱心に行われません。
また、多くの大学病院の医師たちは、
食事法を含めて、心身全体のバランス改善法については、
ほとんど勉強していません。
病院、食品業者、製薬会社の都合だけで
「治療の標準」が決められるのでは
「いのちは持たないよ」
といって言い過ぎではないと私は思います。
医者の不養生は有名です。
帯津良一医師がよくおっしゃられますが、
いま「人間の寂しさの分かる医師」は何人いるでしょうか?

いまや、医療も介護も、
食生活はもちろん、あらゆるジャンルで、
いのち丸ごとから考える
「ホリスティックな発想」の見直しの時代を
迎えていると思います。

ちなみに、私のよき相談相手に、
土屋繁裕というドクハラという流行語を発案し、
医師の威圧的なパタナーイズム(父親主義)をなくそう、
患者が主役の医療改革をしよう――、
と闘ってきた49歳の外科医がおりました。
「患者こそ主役であるべきだ」
「医師が肘掛け椅子でふんぞり返って、
 患者が丸い椅子で縮こまっている姿がおかしい」
というのが持論でした。

残念なことに、2ヶ月前、孤軍奮闘、
過労の末に、クモ膜下出血で急逝されました。
じつに惜しい人材を失いましたが、
こうした医療の旧弊を指摘するのみならず、
何度ものべてきましたように、
治療のアトム化、
医療制度の合理化が進めば進むほど、
新たな「患者無視・強化体制」が出来上がっていく――、
そうした危険をはらんでいます。
「患者が主役」という逆転発想が、
この長寿社会では、ますます大事になってきたと、
私は実感しています。


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2005年12月22日(木)

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