元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1252回
「局部も殺すが、正常細胞も殺す」

「元気に長生き」「毎日がときめき」
「いのちの場のエネルギーを
 上手に高める養生生活を目指せ」・・・といわれても、
「あなたはガンです」と宣告されれば、
誰しもが頭の中が真っ白になって
「そんな悠長なことをいっていられないよ」と
大抵の人が大慌てします。

人生最大にして始めての過酷な体験ですから、
それはそれで仕方ありません。
当初は、家族を上げて
「最新の抗ガン剤はないか」
「手術の上手い教授はいないか」
「漢方薬やサプリに秘薬ないか」と
医師や病院探しに、やみくもに奔走します。

しかし、やがて、「一発で完治する治療法」など
どこにもないことが分かり、
「多くの病院の対応がいかに冷たいか」
「いかに患者本位ではないか」も分かります。
それだけではありません。
やがて「ガン宣告即=死」ではないことにも気が付いて、
闘病生活が続くうちに、まわりで
「大量抗ガン剤投与の副作用や
 拡大手術の後遺症、さらに院内感染、医療ミス」で
亡くなって行く患者の姿を垣間見て、
「いわゆるガンそのものではなく、
 治療の妄信と医療ミスで死んでいく」
ということにも気づいて愕然とすることもあります。

近代100年、西洋医学主流のガン標準治療とは、
「局部も殺すが、正常細胞も殺す」
「局部を切り取るが、体力、免疫力も落とす」・・・
ちょっと極端な言い回しとはなりますが、
こうした心身のリスクを伴う
「荒治療」を金科玉条としてきましたから、
上手くいった人も出る半面、
不幸にして「病気ではなく治療でいのちを落とす」ケースも
驚くほど、たくさん出てくるわけです。

やはり、まえに、テレビのガン番組批評の項目で、
僕の所見を述べました
監督官庁にしても、大きなマスコミにしても、
相変わらず、こうした「荒治療」至上主義を妄信し、
その弊害にはなるべく触れないようにして、
ただ、アメリカやイギリスの「化学抗ガン剤の導入」、
「疼痛緩和制度の導入」という、
いわば「欧米ものまね論」でお茶を濁しているわけですから、
僕だけでなく
「あと30年も患者ほったらかしじゃ、寿命がもたないよ」
と嘆息せざるを得ないわです。

もちろん、ただ国や
がんセンターの“窓口担当者”を責めても
問題が解決するわけではありませんから
いたずらに拘泥はいたしませんが
多くの患者と家族のみなさんとは,
1年、3年、5年と延命していけばいくほど、
大病院の「治療」のほかに、
日常の「養生」がより大切だということに気づいて、
すでに賢く「自学自習」を率先しているものなのです。
もちろん、その「養生」とは、
ただキノコ類のサプリを飲むとか、
代替療法を受けるといった、
短絡的で、受身な考え方ではなく、
「いかに、残された人生の“いのちの総合力”を
 パワーアップしていくか?」という
心身一如、つまり、人間丸ごとの人生設計、
治療設計を、なるべく早めに見つけることが肝要です。
これがガン予防、再発予防の基本です。
また、「元気に長生き」「毎日がときめき」
「いのちの場のエネルギーを上手に高める」・・・、
帯津良一医師などが提唱し、
僕たちスローヘルス研究会が普及につとめている
ホリスティックな新しい発想法なのです。


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2006年1月30日(月)

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