第7回
今、あなたが出来ること

相手を敬う気持ちがあるからこそ、
私たちはそれを目に見える、
耳で聴こえる形として表現をする。
それが礼儀です。

それでは、私たちに礼儀があれば、
日頃どのような表情でいればいいのでしょうか？
今すぐ、あなたの表情を鏡でご覧になって下さい。
あなたの表情はどのような表情でしたか？

「無財の七施」という言葉をご存知ですか？
これは、財をもたない人でも持たないときでも、
誰もがいつでもできることを教えてくれる仏教の教えです。
この中のひとつに、『顔施』(がんせ)があります。
これは、人間のもっとも美しい顔は笑顔であるといっています。
そして、誰に対してもにこやかな笑顔で接するように心がければ、
相手の心はなごみます、と教えて下さっています。

弊社は英国のオックスフォードが本社です。
資本金は１ポンド。
200円の会社です。
この会社は、誕生してから10年間、元気に生きています。
では、弊社が元気に生き続けているその理由は何でしょうか？

それは、私を含め、スタッフ全員が
自分のできることはすべて行うという精神で仕事をし、
生きているからです。
資本金は200円ですから、
会社の通帳は200円からスタートしました。
１ケ月後、家賃、水道光熱費を払ったら、
人件費はでるのでしょうか？
スタッフ達は不安です。
私も自分の生活費は欲しいです。
だって、一所懸命仕事をしているのですから。

では、自分の労働の対価としてお給料が欲しいのであれば、
自分は何をすれば良いのでしょうか？
会社や上司、先輩達から
言われたことだけをすれば良いのでしょうか？
それではありません。
いわれなくても先手で自分から能動的に、
積極的に行動をするのが社会人、仕事人です。

あなたの顔の筋肉は動きますか？私は動きます。
だから、どんなに辛いこと、悲しいこと、
落ち込むことがあっても、
人様の前では常に笑顔でいようと心がけています。

なぜならば、ムッとした表情の人から
マナーを教えて欲しいとは誰も思わないと思うからです。
お仕事の依頼がなければ、通帳にお金は貯まりません。
お金がないとお給料を出せないし、
お給料をいただくこともできませんよね。