礼儀正しい人が出世します-西出 博子

西出博子さんが伝える一目置かれるマナー術

第9回
口角ではなく、目元です

前号でお伝えしたとおり、
表情とは、その人の気持ちが顔に表れでた様子でした。

仕事をしていると、
皆さん口を揃えて「笑顔が大切」とおっしゃり、
笑顔を作るといいますが、
笑顔は決して作るものではないと思います。
よく、表情レッスンといって、
割り箸をくわえたり、
口角を上げるなどの手法が伝えられていますが、
口角を上げるだけでは笑顔にはなりません。

良い表情のポイントは、目が微笑んでいることです。
あなたの目は微笑んでいますか?
今すぐ、鏡で確認してみましょう。
目が微笑んでいれば、口角は自然と上がるのです。

2008年の夏。
北京オリンピックが開催中の中国に私はまいりました。
そこで、マナーに関する座談会を行った際に、
ある中国人の男性が
「オリンピックにでている中国の美女たちの笑顔は
全員同じ表情です。
あれは本物の笑顔ではなく、作り笑顔だと思います。
作り笑顔はマナーがあると言えるのでしょうか」
と質問をされました。
そこで私は応えました。
「あなたはその笑顔をみて、どう思いましたか?」
「私は、良い気分にはなれませんでした。
それは、心から微笑んでいないからです」と。

私は「さすが!」と言って大拍手をしました。
そうです。そのとおりです。
笑顔は決して作るものではありません。
表面上、外面上だけ美しく体裁を整えるだけでは
相手の心に響く表情にはなりません。
一番大切なことは、何よりも相手を思いやる気持ちです。

仕事も上手くいかない。父の突然の死。
失意のどん底にあった私でしたが、
いつもニコニコしていたその理由は、
相手を不快にさせたくないという想いからでした。
そして、顔の表情をニコニコしていたら、
自然と傷ついていた私の心も
オックスフォードで癒されたのです。

もしも、今、あなたの心が晴れやかでいないとしたら、
ぜひとも鏡の前に立って目を微笑ませてみましょう。
きっとあなたの心も晴れてくることでしょう。


本日の宿題
鏡の前に立って、
目を微笑ませるレッスンを毎日行いましょう。

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