|  第18回正しい敬語を学び、知り、使用する
  前回お伝えしましたとおり、敬語は相手に対する敬いの気持ちを表現するためのものでした。
 それでは、次の文章を敬語に直してみましょう。
 1. 私はあなたの会社の社長を知っている2. 私はあなたの会社の場所を知っている
 いかがでしょうか? この文章を敬語に直すと次のパターンが考えられます。
 1の場合a. 私は御社の社長を存じております
 b. 私は御社の社長を存じ上げております
 2の場合c. 私は御社の場所を存じております
 d. 私は御社の場所を存じ上げております。
 まず、『あなたの会社』は御社と言い換えます。そして、この問題のポイントは
 「知っている」の敬語の使い方です。
 「存じている」か「存じ上げている」か、
 どちらが正しいのでしょうか?
 答えは、両方正しいです。しかし、その使い分けがあります。
 1の例文のように「社長」すなわち、
 敬語を用いる対象が人の場合は、「存じ上げる」が正解です。
 一方、対象が人以外の場合は「存じる」となります。
 間違っても「御社の社長を存じております」とは言わない、書かないように注意しましょう。
 正しい敬語を学び、知り、身につけ、使いこなすことも、
 人様に失礼のないように接する上では、大変重要なことです。
 出世する人は、人様に無礼なことはしない、言わないものです。
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