|  第55回西出博子の人財育成法
 皆さん、こんにちは。新しい週がスタートしましたが、
 いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
 私は企業の研修に伺い、講師となって人前に立つと変身します。その様子は、弊社の動画ページ
 (マナコミTV)にて紹介されていますので、
 お時間のある方はぜひ、ご覧下さいませ。
 ■西出博子動画ページ リンク先:http://www.withltd.com/tv/index.html
 さて、今回も読者の方からのご質問にお答えいたします。
 
           
            | ★本日のマナー質問(Mさんより)
 
 私は、某企業で管理職をしています。
 マナーを押し付けないように、
 部下や後輩に対して、人間育成を行う方法を教えて下さい。
 20代後半のいつもマイナス思考だけれども、なぜか上から目線で話をしてくる社員のことで悩んでいます。
 弊社では、入社後、マナーの指導がなかったので、上司たちもマナーを知らない人が多いです。
 そのためか、お客様との接し方や、
 電話、メールなどができていません。
 その都度、私から指導はしていますが、改善されず、同じことの繰り返しになります。
 いい加減、覚えて欲しいとは思いますが、
 これが最近の若者の標準なのでしょうか?
 悪びれた様子もなく、しかし、自分自身向上しようとしている様子もなく・・・
 このような場合は、その場限りのマナーとして指導すればいいのか?
 また、相手のことを考えれば、何度も同じことを私から指摘され、
 嫌な思いをしていることは間違いありません。
 ただ、その人たちは自分は挨拶などできていると思っているので、表情や態度などを指摘するのは、とても難しく、
 私から言わないこともあります。
 たとえば、挨拶は目の前の人にしかしない。お客様を前にして、資料に穴が開くように見入る。
 言葉を発すれば、上から目線。
 などが気になります。
 
 
 |  ★西出さんからのアドバイス Mさん、ご質問を頂戴し、大変ありがとうございます。 まず、共通していえることは、マナーを身につける必要があると思われる人であればあるほど、
 マナーを学ぼうとしません。
 一方、すでにマナーが身についている人は、さらに自身を磨こうとマナーを意識し学び、それを実行します。
 今回、人間育成の方法を教えて欲しいとのことですが、私は『人間育成』はおこがましくできかねますが、
 『人財育成』であればマナーを通じて行えます。
 人財を育てる上で大切なことは、自分がされて嫌なことは、人にはしない、言わない、という鉄則を理解してもらうことです。
 従って、「このようなときには、こうしてください」と、まずは答えを伝えたのちに、
 「なぜこうするのか」という理由を
 しっかりと伝えて差し上げることが必要だと思います。
 たとえば、表情が悪い相手であれば、「それを改善して」と伝えたのちに、
 Mさんもわざと相手と同じように悪い表情をしてみせるのです。
 そして、このような表情をされたらどう思う?と感想を伺ってみましょう。
 私は手におえない相手には
 『目には目を』の手法をとるタイプです。
 Mさんは、大変お優しい方なのです。その優しさに相手が甘えている可能性があります。
 マナーは一方通行では成り立ちません。双方にマナーの気持ちがあればこそ、
 互いに切磋琢磨し合いながら、上昇していけます。
 Mさんのことを考えれば、Mさんが真剣にがんばって取り組んだことに対し、
 相手がそれに対して返さないことが続けば、
 Mさんは一度、そのお役目を辞退なさってみても
 宜しいかと存じます。
 管理職というお立場上、難しいことかもしれませんが、Mさんが悩み疲れてしまうことは、避けたいところです。
 とはいえども、恐らく、Mさんはこれからも心から、マナーのご指導をなさっていかれる方だとお察しいたします。
 どうか、ご無理のないように、
 ご自身も大切になさって下さいね。
 皆様からのマナー質問、引き続き、大募集しております。
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