礼儀正しい人が出世します-西出 博子

西出博子さんが伝える一目置かれるマナー術

第65回
世界の坂本龍一さんのマナー (その3)

前回のつづき

3.ところが、
泣き声=騒音と考えられる方を否定することは出来ません。

坂本龍一さんのお子さんが小さいころ、
坂本龍一さんはいい音楽や映画に接して欲しいと
いろいろと努力をなさったそうですが、
このような熱意を
子供は「メイワク」と感じることがあるようです。

3歳のいやがる息子さんを無理矢理押さえつけて
「2001年宇宙の旅」を見せようとしたそうですが、
5分もたたず息子さんは泣き出してしまい、
坂本龍一さんは腹立たしい思いをし、
お子さんには大きなトラウマが残ったようだったそうです。

このような体験のもとから、
坂本龍一さんはどのようなお考えになったかというと、
やはりその後のツアーも、
年齢制限を設けていらっしゃいません。
そして、次のようなメッセージを
ファンの皆さんへ発信なさっています。

*****

お子さんをお連れになる親御さんや保護者の方に
くれぐれもお願いします。

子供がぐずったり、じっとしているのが辛そうな場合は、
ロビーにでも出て、深呼吸をさせてあげてください。

泣き出した場合「いやだ」というシグナル
ということもありますので、
その場合も外に出るなどの対処をお願いします。

来場のお客さんにも、無理矢理?連れてこられた子供にも、
コンサート会場で良い時間を共有して欲しいと思っています。

ぼくが言うのもなんですが、
お互いを思いやって、
コンサートを楽しんでいただければ幸いです。

*****

実際に先日私が伺ったコンサートのときも、
小さなお子さんがいらして、
静かなピアノ演奏中に突然声を発して。。。

しかし、それを他のお客様も温かく微笑み、
笑っていたのがとても印象的でした。
やはり、マナーのある人には、
マナーのあるファンがつくのだと。『類は友を呼ぶ』。

その後、私はこのニュースレターの存在を知るのですが、
一種の効果音、環境音として、
坂本龍一さんのコンサートをより一層、
マナーある温かい会場、
空気になったことに違いありませんでした。


『お互いを思いやる』---心ありきのマナーは、
ハッピーの輪を作ります。


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2009年4月2日(木

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