礼儀正しい人が出世します-西出 博子

西出博子さんが伝える一目置かれるマナー術

第90回
伝えたいことを伝え合い、互いにハッピーに

相手に言いにくいことも
言わなければならない時ってありますよね。
特に、仕事の場合は。。。

前々回より、口臭や体臭のキツい人に対して、
どのようにそれを本人伝え、あらためてもらえるようにするか、
悩んでいらっしゃる読者の方からのご質問にお応えしています。

今回のケースは、仕事に支障がでるほど、
ある人の口臭や体臭に職場の皆さんが悩まされているのですから、
当事者とそれを伝える立場の上司との関係が良好であれば、
まずは上司から心をひらいて当事者へ
「○○さん、今、少し時間いいかな?」
といって他の人がいない場所で話をします。

そして、「先日の朝礼でも話があったように、
最近、自分では気がつかない口臭や体臭により、
周囲の人たちがそれにより
仕事に支障をきたすケースが増えているんだよ」と上司。

それに対して当事者は自分では気がついていないので
「そうなんですか?」と人ごとのように返事をすることでしょう。

そこで「そうなんだよ。それでね、
気を悪くしないで欲しいんだけど、
○○さんも少しこれらのことに気を配ってもらえると
有難いんだけど、どうかなぁ?」。

ここで大切なことは、伝える側は、
必ずクッション言葉を用いて、命令形ではなく
依頼形で話をすること。

今回のケースでは、
「気を悪くしないで欲しいんだけど」がクッション言葉。
最後「?」をつけることで依頼形となっています。

その後、当事者がどのような反応をし、
どのような受け答えをするのかは、その人それぞれだと思います。

しかし、マナーはお互い様です。
自分の口臭や体臭に気がつかなくても、
そのような話題になったら「私は大丈夫?」と自問自答をし、
「私は大丈夫でしょうか?」
「もしかすると私、
皆さんにご迷惑をおかけしているのではないでしょうか?」など、
先手で当事者から言ってくれると
伝える上司側も大変助かりますね。

勇気をもって先手で伝えることのできる人は、
人の気持ちや人が何を言いたいのか察することのできる人です。
口臭や体臭も、その人に合った予防や対策を行えば
周囲に迷惑をかけることはありません。

職場の人間関係も、マナーの基本5原則
(表情、態度、あいさつ、身だしなみ、言葉づかい)に関しては、
互いに心をひらき合って、相手のために、
そして、それが最終的に自分のためにも会社のためにもなる、
互いにハッピーになれる関係を築くために、
伝えたいことを伝え合い、みんなで切磋琢磨し、
上昇し合える環境であることを祈念いたしております。


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2009年6月6日(土)

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