礼儀正しい人が出世します-西出 博子

西出博子さんが伝える一目置かれるマナー術

第133回
一方的なコミュニケーションにサヨナラを

前号で「お疲れのところ、大変申し訳ないんだけど、
ご飯作ってくれる?」
と言えば、
相手は快くご飯を作ってくれるお話をしました。

このようなマナーある会話術を先手で用いることにより、
言われた相手がハッピーな気分になれるのです。

相手がハッピーな気分になれば、
美味しいご飯を作ってもらえて自分自身もハッピーになれる!

これが、私が一貫してお伝えし続けてきた
HAPPY-HAPPYを生みだすマナーの正体なのです。

では、クッション言葉だけで良いのでしょうか?
前述の「お疲れのところ、大変申し訳ないんだけど、
ご飯作ってくれる?」が、
お疲れのところ、大変申し訳ないんだけど、ご飯作って」
ともし私が言われたら、、、。私は『作りません!』(笑)

なぜならば、クッション言葉までは良かったのですが、
最期のセリフが「命令形」になっているからです。

これらのマナーコミュニケーション5つの会話術は、
私が英国オックスフォードで生活していたときに
生みだしたものです。

以前の私は、日本にいると人とのコミュニケーションにおいて、
イライラすることがほとんどでした。
しかし、英国での生活ではイライラしなかったのです。

その理由を考えたときに、これらの言葉づかい、
話し方の違いに気がついたのです。

たとえば、人に話しかけるとき。
特に日本の子どもたちは、「今何時?」
といきなり自分が聞きたいこと、
知りたいことを単語だけで
相手に対して命令をしているかのような言葉づかいで
コミュニケーションをとってきます。

しかし、英国の子どもたちは違います。
必ず相手に対してまず最初に「Excuse me?」といって、
相手に今から話しかけても良いかどうか、
相手の都合を伺う一種のクッション言葉用います。

そして、相手からOKがでて、
初めて「What’s time is it now?」「今、何時ですか?」
と自分が知りたいことを伺います。
まさに、相手の立場にたつマナーある会話術です。

要するに、単語だけで言い放つのではなく、
きちんと相手に質問したり、依頼したりする
「?」をつけた言い方でコミュニケーションをとると、
相手が不快に思う確率は低くなります。

これが、命令形を依頼・伺い・質問形に変える
コミュニケーション法であり、
「?」で投げかけられた言葉に対して、
相手は必ず返答する義務が発生し、
ここに、「フロ!」「飯!」とだけ言い放つ
一方的なコミュニケーションがなくなり、
相手が不快にならない良い環境へ変身するのです。


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2009年9月24日(木)

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