礼儀正しい人が出世します-西出 博子

西出博子さんが伝える一目置かれるマナー術

第158回
各国で違うテーブルマナーの形

昨日、ある新聞の取材を受けました。
最近は、日本のマナーと
海外のマナーの違いについてよく質問をされるのですが、
マナーの形は国によって様々ですね。

しかし、マナーの心は万国共通です。
このマナーの本質をぜひとも忘れないようにしたいですね。

さて、今回も洋食のテーブルマナーについてお伝えいたします。

フォークやナイフのことをカトラリーといいます。
カトラリーは、並んでいる外側から使用していきます。
左効きの人であっても、ナイフは右手、
フォークは左手で持つのが原則です。

お魚料理以外のときは、
ナイフもフォークも人指し指でしっかりと押さえながら食べます。

お魚料理のときのナイフは、
親指と人指し指でナイフを挟むようにもち、
残りの指は軽くそえる程度にし、人指し指で押さえません。

この使い分けができていれば、
『テーブルマナー通!』と思われますよ。

次に食事休みのサインです。
日本では、お皿の上にナイフと
フォークを『ハの字』にしておくスタイルをよく見かけます。
このスタイルはフランス式の食事休みのサインです。
一方、イギリス式のサインは、
ナイフの刃を内側に向けて、
そのナイフの上にフォークの背を上にしてクロスさせます。

理由は、昔はリラックスして食事をしている最中に
命を奪われることもしばしばだったイギリスやヨーロッパ。
従って、ナイフの上にフォークをクロスし重ねることにより
「私はあなたに何も危害を加えませんよ。
安心して召し上がってくださいね」
という気持ちを形で表したのが
イギリス式のサインの意味です。

31歳ではじめてイギリスで生活をした私は、
レストランに入って、
みんながこのスタイルで休みのサインをしていたので、
「イギリス人は正しい形を知らないのかしら?」
と罰当たりなことを思ったほどです。
『無知』とは愚かだなと猛省した記憶があります。

また、食事終了のサインです。
日本では4時の位置におく光景を見かけます。
こちらはフランス式です。
そして、3時の位置に置くのがフランス式、アメリカ式。
ではイギリス式はいかがでしょうか?

イギリス式は、6時の位置にまっすぐにおきます。
この意味は、お皿をさげて下さるお店の人が、
右からでも左からでも
お皿を持ちやすいようにするための配慮からなるものです。
この位置におけば、
ナイフやフォークが邪魔にならずにお皿を持てますね。

このように、ひとつひとつの形には、
その成り立ちの理由が明確であればあるほど、
理にかなっていて、納得し、
素直にその形を真似て実践しようと思います。

ちなみに私はこのイギリス式の考え方が大好きですので、
以来、イギリス式のテーブルマナーを実践しています。


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2009年11月26日(木)

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