「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第32回
エスニック戦争 東京 VS ニューヨーク

エスニック料理って、なんぞや?
一般的には、タイ・ヴェトナムに代表される東南アジア。
インド・パキスタン・アフガンの西南アジア。
ここにはイランも含まれるか。
中東全域に北アフリカを巻き込んだ大アラブ圏。
ロシアを始め、旧ソ連邦を構成していた国々。
トルコにギリシャに、東欧・中欧・北欧諸国。
あとはアフリカと中南米全域。
大雑把に挙げれば、上記の国・地域の料理のことだ。

自分なりの尺度で測ると、逆算方式が好都合。
全地球から、仏・伊・英・西・独・米・加・
日・中・韓・豪、それにベルギー・オランダ・
スイス・オーストリア・ポルトガルなどの
西欧諸国を除いた地域の料理と捉えている。

地球広しといえども、世界中のエスニック料理を
自由に食べられる都市は
東京とニューヨークをおいてほかにない。
こればっかりは、パリやローマやロンドンが
どんなに逆立ちしても遠く及ばない。

そこで、この世界の二大都市を比較してみた。
エスニック料理の水準はどちらの街が高いのか?
料理・サービス・雰囲気・CPを総合評価した結果は
迷わずニューヨークに軍配。

参考までにエスニック以外の料理を比較すると
フレンチが東京、イタリアンはニューヨーク、
スパニッシュもニューヨーク、
チャイニーズとコリアンは東京、
和食は言うまでもなく東京。
僭越ながら、この分析にはかなりの自信を持っている。

さて本題のエスニック。
東京の致命傷は、その国の人がその国の料理店に
簡単には行けないこと。最大のネックは値段で
東京はなんでもかんでも高すぎるのだ。
東南アジアからやって来た留学生や研修生が
気軽に食べに行けるだろうか。
せいぜいランチタイムの麺類・ご飯ものが精一杯だろう。

料理自体も日本風にアレンジされ、
現地の高価な食材も控えられて、出来上がるのは
ホンモノとは程遠い、エスニックならぬエセニック。
もちろん真っ当な店も少なくないから
これはあくまでも相対的比較論。

その点、ニューヨークでは大衆的な値段で
ホンモノのが味わえる。そうでなければ
この街は人種の坩堝たりえないのである。


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