「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第67回
「吉野家」の牛丼を 食べてきた! (その2)

つゆだく派は紅生姜も大好きなようだ。
ドンブリの脇にチョコンなんて人はまずいない。
牛肉の上からドサッと盛り付ける。

一口食べてみて、さすがに「吉野家」だと確信した。
他の牛丼チェーンを寄せつけないものがある。
昔のままの味。牧草で育った豪州産を使わずに
穀物を与えられた米国産に
こだわり続けるだけのことはある。

実はこの3日前。すでに「吉野家」の牛丼を食べている。
場所は築地場内の第1号店。
ほかにも、府中と大井の競馬場、戸田の競艇場では
ずっと、牛丼を食べることができたのだ。
1号店はグループ発祥の店、
この牙城だけは守りたかったのだろう。
他の3店は競馬場・競艇場とそれぞれに
牛丼だけを販売する契約を結んでいるために
ほかのメニューを売ることができないのだ。

その日の1号店の並牛丼は500円。
使われている牛肉は国産。
米国産と比べ、ややこちらのほうが脂肪分が多い。
BSE検査を必要としない若牛であるぶん
米国産のほうがアッサリしているのかも。
ここでは9月18日以降も
米国産に切り替えて、牛丼を提供し続け、
並を380円に値下げした。ギャンブル場も同様。

築地の1号店はいろいろとユニークな点がある。
割り箸がカウンターではなく、状差しのように
壁に掛かる箸スタンドに差し込まれている。
市場では不人気のサラダ類は一切置かない。
その代わり、客のスペシャルリクエストには
こまめに対応してくれる。
牛丼では、極かる(超小盛り)・つゆ完全抜き・
ねぎだけ・冷しろ(冷や飯)があり、
玉子は黄身だけ・黄身抜き、
味噌汁のお湯割りなんてのもOKだ。

来店する客は市場関係者、近隣のサラリーマン、
遠来の吉野家フリークとさまざまだが、
女性の姿は見かけたことがない。
そして浅草橋のときと同じく、
つゆだく派が圧倒的多数を占める。

紅生姜大盛り派もかなりの数。
ヒドいのになるとドンブリの表面が真っ赤っか。
遠目には釜揚げの桜海老丼を食べてるようだ。
しかもその上から七味唐辛子をこれでもかと。
いつの間に日本人はこんなに
濃い味・辛い味に溺れるようになったのだろう。
シャキシャキの白菜漬けが他の支店とは
ベツモノの美味しさ。でもほとんど誰も注文しない。

 
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2006年10月3日(火)

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