「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第79回
無精者 ホットドッグを作る

ハンバーガーは滅多に口にしないが、
ホットドッグは時々食べたくなる。
1971年、銀座4丁目に
「マクドナルド」の1号店がオープンする前は
ハンバーガーはそれほど
ポピュラーな食べものではなかった。
学生の頃、よくお世話になったのは
もっぱらホットドッグのほうだ。

当時の遊び場の池袋では
駅北口を出たところの東武デパート1階に
カレーとホットドッグを出すスタンドがあったし、
西口の西武デパート地下入口前の
フードランドにもドッグコーナーがあった。

海外でも、あちこちの街角でかじったものだ。
ニューヨークのザウアークラウト入り、
ストックホルムのコルフと呼ばれる
細長いソーセージ使用のもの、それぞれに思い出深い。
ケベックのゴルフ場のバゲットを使ったヤツなど、
今もって忘れられないほどの傑作だった。

1週間ほど前、散歩の途中に
田原町のパン屋「ペリカン」の前を通りかかった。
下町ではかなり名の知られたパン屋は
3種の食パン・バターロール・ドッグパンだけを
作る特殊な店だが、ここのパンはどれもハズレがない。
ふと思いたって、食パンとドッグパンを買い求めた。

夜型から昼型人間へ、徐々にシフトを試す今日この頃。
朝食もコンスタントに取るようになり、
たびたびトーストを焼くようにもなった。
したがって、食パンは必需品だが、
ドッグのほうは、まったくの衝動買い。
おかげでキッチンに立つことのない無精者が
ホットドッグの製作にいそしむ羽目に陥った。

それでも、やると決めたら、こだわるタチ、
真面目に挑んだ製造過程は以下の通り。
きざんだキャベツとセロリの葉を
小岩井純良バターで炒めておく。
相模ハム製のウインナー3本をゆでながら
ドッグパンをガスオーヴンで焼く。
こんがりと焼き色が付いたら、同じバターと
コールマンのイングリッシュマスタードを塗り込む。
キャベツとセロリを敷き、ウインナーを2本並べ、
カゴメケチャップとキューピーマヨネーズを
少しずつしぼって完成。

大口を開けてパクリとやると、これがなかなかの逸品。
ケベックには及ばずとも、ニューヨークを凌駕する。
エッ?
「もう1本のウインナーはどこへ消えた?」ってか?
それは飼い猫へのささやかなおすそ分け。

 
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2006年10月19日(木)

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