「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第97回
4年ぶりだよ「金竜山」! (その2)

特上タン塩は薄切りながら、かなりの大きさ。
サッとあぶってレモンだれをちょっとつけ、
口に運べば、あふれ出る肉汁、さすがだ。
白髪ねぎが添えられているが、
ねぎも、塩の味付けも、レモンもいらないくらい。
タンに限れば、この店が都内でベストかもしれない。

チャンジャはやはり味が濃く、箸休めとする。
意外だったのは前回よかったレバ刺し。
解凍モノからは血がにじんで
針生姜が赤く染まるほど。ちょっとガッカリ。
2〜3枚つまんで、あとはタン同様に軽くあぶる。
脂っ気の少ないハラミと並カルビは上々。
サシの入った中カルビよりも並のほうがうれしい。

特上ロースはサシの入りが強く、
好きな人にはこたえられないだろうが、
これも前回のほうがよかった。
味噌だれを絡ませた上ミノだけは
薄切りではなく、小ぶりの塊り。
噛みごたえがあるのに歯切れがいい。
上物であることがハッキリと判る。
野菜焼きと交互に口に運んだ。

この時点でいまだ飲みものはビールのまま。
焼肉の名店も客に長居をさせないためか
酒類はほかに韓国焼酎の真露があるのみ。
実はこの焼酎が大の苦手、とても飲む気になれない。
もっとも焼肉にはビールがあれば
こと足りるから、これはこれでいいのだ。

締めは冷麺を1つ取って四等分。
色の濃いつゆにはタップリのわかめが漂い、
中央に半割りのゆで玉子が鎮座して
醤油ラーメンが登場したのかと思った。
麺は中太、コシはそれほどでもない。
ごくごく一般的な冷麺というほかはなく、
コムタンやビビンパは試していないが、
やはりここでは、焼肉を中心に楽しむのが王道。

4人掛けのテーブルが2卓と
11〜12人ほどでいっぱいになる
小上がりだけのコンパクトな店。
先客が詰めかけていたほかの卓は
早くも一回転して、第二陣に入れ替わっている。
支店を出すでもなく、うら寂しい五の橋商店街に
ポツンと灯りを点す「金竜山」。
ずっとこのままで、あり続けてほしい。

摂取したエネルギーを消費するため、
二次会はカラオケ。いつものパターンだ。
味気ないカラオケボックスは全員が嫌い。
一路、浅草は観音裏のスナック「N」へ向かう。
それにしても、たかだか歌を歌いに
白金から浅草へ移動するわれわれは
けっして賢い集団ではありませんな。

 
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2006年11月14日(火)

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