「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第119回
水上から 伊香保に寄って 東京に着いた

深夜に水上温泉の松の井ホテルに投宿。
宿の計らいか、露天風呂は午前3時まで、
大浴場は24時間、それぞれ入浴することができた。

当然のことながら、部屋にはすでに布団が敷かれている。
すみやかに浴衣に着替え、まずは露天のほうへ。
ところがこの露天風呂、屋内浴場が併設されていないため、
広さはじゅうぶんすぎるほどなれど、
寒くて寒くて、とても裸になる勇気が湧かない。
こんこんとお湯は湧いても、勇気が湧かないのでは
勝負にならず、スゴスゴと尻尾を巻いて大浴場へ。
なかなかによいお湯ではあった。
その後アジア大会のサッカーの試合、
日本VSシリアをテレビで観たりしたもので
就寝は3時を回っていただろう。

翌朝はお定まりの和洋折衷バイキンング。
トーストが見当たらないから、ごはんを軽めに1膳。
秩父の「パリー食堂」のによく似た
シュウマイがあったので、これを2個。
小さな肉団子も2個。あとは納豆と野沢菜。
味噌汁の代わりのコーンスープを半カップ。

もう1度温泉につかり、団体バスは10時に出発。
最初の目的地は利根川源流に近い
みなかみ町のたくみの里。
これといって見るべきものはないが、
朝採りの野菜を数点買い求める。
ふきのとう・からし菜・ほうれん草に、珍しい隼人瓜。
滅多にお目にかかれぬこの瓜が好き。
薄く刻んで塩を振り、しばらくおいたら食べられる。

昼食は伊香保の「時代屋」なる大きな民芸調の食事処。
団体客はブロイラーのごとくにすし詰めにされ、
席に着けば、目の前の鍋には
早くもすき焼きがグラグラと湯気を立てている。
一見して「ダメだ、こりゃ!」
添えられた切干し大根・もずく・海藻サラダも
見るからにおざなり。お櫃のごはんは冷たくなっていた。
肝心のすき焼きも、店側は上州牛だと自慢するが、
硬いだけで旨みのまったくないもの。
大手牛丼チェーン店のほうがよっぽどマシだ。

伊香保といっても温泉街から遠く離れた
ドライブインに毛の生えたようなところで
ヒドいものを食べさせられるのなら、
情緒満点の温泉街に解放されて
各自それぞれに、自腹で昼食を取るほうが
ずっと楽しい思いができたのに。

関越自動車道を一気に南下。
練馬を通って池袋に着いたのはまだ午後4時前。
なんか時間潰しの苦肉の策で
水上や伊香保に寄っただけという感じ。
まっ、メインは秩父の夜祭だから、致し方あるまい。
自宅で一休みのあと、浅草の「栄寿司」に向かった。
今夜は小肌と赤貝で、酢の物をこしらえてもらおう。

 
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2006年12月14日(木)

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