「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第132回
去年のマンスリー・チャンピオン
    =ディナー篇= (その2)

元旦に引き続き、今日は去年の
ベストディナー篇の後半を。

7月某日
田吾作寿司(豊玉)・・・鮨
俗に言う創作とは一線を画す独創的な酒肴とにぎり。
秋田県能代で揚がった夏まぐろの中トロに舌鼓。
にぎりでは小肌と、あぶり赤むつが印象に残った。

8月某日
龍吟(六本木)・・・和食
研究熱心な店主の好奇心はとどまるところを知らない。
野根川の小鮎、ビスケー湾のアングーラス(うなぎ仔魚)、
ブレス産子鳩、吉野川の大うなぎ、垂涎のアラカルト。

9月某日
しむら(浜田山)・・・中華
気取らぬ町の中華屋さん。普通の料理が普通に美味い。
辛口仕上げの春雨と挽肉の炒めで、サッポロの生をガンガン。
3種の湯麺に炒飯も分け合い、ワイワイと楽しい夜だった。

10月某日
トルッキオ(九段南)・・・イタリアン
シェフ自ら食材を見せながらのメニュー紹介に好感。
焼津に水揚げされた赤座海老と角長海老をグリルで。
ひげ鱈はカルトッチョ(紙包み焼き)にしてもらった。

11月某日
トラットリア・トルナヴェント(西麻布)・・・イタリアン
アルバ産の白トリュフを心ゆくまでエンジョイ。
友人が持ち込んだピエモンテとトスカーナの銘酒との
シナジー効果に、われを忘れた至福の夜。

同じく11月某日
(甲乙つけがたく、この月はチャンピオンが2軒)
京味(新橋)・・・京料理
丹後は津居山港の山本永二商店の松葉蟹には
その滋味・風味に悩殺されまくる。
締めくくりの葛切りも他店の追随を許さない逸品。

12月某日
あじ花(京都・祇園)・・・京料理
「京味」店主に紹介された観光客の姿なき隠れた名店。
メディアにはこういう店こそを取り上げてほしい。
と言いつつも、隠しておきたい心の葛藤に悩む。

麻布十番の天ぷら店では「よこ田」に
負けず劣らずの「畑中」で幕を開け、
師走の京都の「あじ花」で幕を閉じた
2006年のシアワセな晩餐の数々。

うなぎ屋・とんかつ屋などは畢竟、
昼に訪れることが多く、
ノミネートの対象にもなりにくい。
明日からは2日間に渡って
マンスリー・チャンピオン=ランチ篇=をお届けする。

          =つづく=

 
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2007年1月2日(火)

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