「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第146回
「ながさき」は チャンポンよりも 皿うどん

日本橋は本町の昭和通り沿い。
うなぎの「大江戸」の向かいにある
郷土料理の「ながさき」。
昼どきは近隣のサラリーマンやOLで大賑わい。
この界隈は土・日・祝日はサッパリだが、
平日はランチ難民も少なくない。

店先のメニューにはチャンポンと皿うどんに
ビーフンやチャーハンなどが並んでいる。
値段は870〜900円とまあお手頃。
大盛りが100円増しで、小盛りが100円引きとある。
つい惹かれたのは、皿うどんのヤワ・カタ各870円に
ミックス900円の表記。
はは〜ん、ヤワというのはチャンポン麺使用の
ソフトタイプ、カタは通常の極細パリパリ麺か。
ミックスはおそらく2種類の麺の半々盛りだろう。

12時ちょうどの立て込む時間だったが、すぐに座れた。
注文は当然のように皿うどんのミックス。
相席の周りを見回すと、ほとんどの客が皿うどん。
カタが一番人気で、ミックスがほぼ同数。
ヤワの客はごくごくまれのようだ。
それよりもチャンポンがまったく出ていない。
季節はずれのポカポカ陽気のせいもあるのだろう。
ビーフンも人気が薄いようだ。
1人だけチャーハンの声が上がったが、
フロアを取り仕切る女主人に
チャーハンは12時半以降の承りと
やんわり断られている。

着席から1分以内にそのミックスが登場した。
ボリュームはじゅうぶん。
具材は、豚肉・いかゲソ・あさり・小海老・
かまぼこ・さつま揚げに各種野菜。
卓上には、酢・醤油・ウスターソース・
辣油・白胡椒・練り辛子が並んでいる。
辛子を皿の端に取り、胡椒を振って食べ進む。
味付けに砂糖の甘みを感じるものの
平均的な水準はクリアしている。
途中、酢をかけると、旨みが一段と増した。

二十数席のキャパしかないが、回転率は高い。
感心したのは女主人の奮闘ぶりで
客の誘導とオーダーの受注、料理のお運びと下げ物、
そしてキャッシャーまで独りでこなす。
その合間のおひやの注ぎ足しもひっきりなしで
他店のアルバイトの女の子の4人分くらいは
動いているのではないか。
一騎当千とはまさにこのことだ。

夜ともなれば、だいぶ客足が落ちるようだが、
長崎色をふんだんに取り入れた品書きは魅力的。
自家製の餃子と焼売、長崎ちくわに加え、
鯨ものが、刺身・ベーコン・竜田揚げにさらしくじら。
青菜炒め・青椒牛肉糸・ピータンと
中華系の料理もカバーしている。
鯨ベーコンがたったの850円では
上物は期待できそうにないが、
次回は晩酌に訪れてみようという気にさせられた。

 
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2007年1月22日(月)

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