「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第161回
鮨屋でゴルフをハーフラウンド (その2)

前回に引き続き、今回も鮨屋で9ホール。
渡辺謙に対して、南果歩向きのにぎり鮨だ。
ところは浅草の「鮨よしだ」。
前日に東銀座の「鮨 宮澤」を訪れているので
連夜の鮨屋三昧ということになる。

この夜も3人で暖簾をくぐった。
メンバーは小唄の稽古仲間で
「かしまし娘」ほどではないにせよ、
3人揃うと、そこそこにかしましい。
予約は入れてあったが、相変わらずの盛況ぶり、
しばらくテーブル席でカウンターが空くのを待つ。

真っ先にスーパードライの生で一日の疲れを癒す。
アテは柚子皮を当たった蒸しあわびに鯨のベーコン。
ベーコンには黙っていても生醤油のほかに
ウスターソースを出してくれるのがありがたい。
醤油でもソースでもイケる食いモノを
ツラツラ思い浮かべると
両面焼いた目玉焼き、精肉店の廉価なシューマイ、
にんにくと一緒にバターで炒めた牛・豚・鳥肉。
けっこうあるもんだなぁ〜、
食欲が刺激されたところでカウンターに引越し。

なんとなく、焼酎も日本酒も飲む気になれず、
ブシャール・エネ・エ・フィスのシャブリ'05年。
これは小瓶を1人で飲みきった。
好物の毛蟹をネタケースに見とめ、
小ぶりながら身の詰まったところを
適量ほぐしてもらうと、これが旨みいっぱい。
蟹はいつも生酢に生醤油を
ほんのチョッピリ落として味わう。

やりいかゲソ焼き、真鱈白子煮付け、平目潮汁を経て
お待ちかね、南果歩さん向きのにぎり鮨。
しょっちゅうおジャマしている鮨店につき、
他店とはまったく違うスタイルで注文。
ちなみにこの店、さんざん飲んで、つまんで、
にぎってもらい、予算は1人1万円がいいところ。

(1)〆て6時間後の平目・・ (2)1晩寝かせた平目・・
(3)昆布〆の平目・・○ (4)小肌・・○ (5)蒸しあわびの肝
(6)おぼろをカマせたさより・・ (7)赤身づけ・・○
(8)穴子・・ (9)中とろ・・
                計2アンダー

皮切りの平目3連発が白眉。
いずれもバーディーに近いが、ここは辛口に採点。
さよりにもずいぶんとツラく当たった。
ちっともマズくはないけれど、
おぼろをカマせるならば、軽い酢〆のさよりがよい。
数年前のこと。
銀座は「すきやばし次郎」のご主人に
「さよりはおぼろと一緒ににぎって下さい」とお願いすると
「生のさよりですから、おぼろは入れないほうが、、、」
それもそうだと、素直に従った記憶がよみがえる。

それにしても、隣りの客はよく鮨食う客だ。
いえ、小唄の兄弟弟子のことなんですがね。
かんぴょう巻き、わさび巻きはともかく、
海老マヨ巻きなんてのも無理矢理作らせている。
苦笑いしながら、巻簾で巻いてる人の好い親方も
何やら楽しそうだから、まっ、いいか。

 
←前回記事へ

2007年2月12日(月)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ