「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第171回
30分並んで「斑鳩」のらー麺

とうとう行ってきた。
ところは九段、名は「斑鳩」。
都内でも指折りの行列ラーメン店だ。
郊外のラーメン店には滅多に行かないので
確信はないが、おそらくこの店の行列の長さは
親子丼で有名な人形町の「玉ひで」と
東京一の座を争うのではないだろうか。
噂では、つけめんで評判をとる大崎の「六厘舎」も
すごいらしいが、行ったことはない。

神保町で所要を済ませ、
店に到着したのは平日の16時45分。
こんな時間にラーメンを食べることなど
普段はありえぬことながらランチが軽かったので
いっそこの機会にと決断を下した。
それに平日の開店15分前なら
それほど待たされることもなかろうと
タカをくくったのだ。

先客の数を数えてみると17人。自分は18番目だ。
確かこの店は18席だから1順目で入店可能なハズ。
こいつは春から縁起がいいわい。
立春から10日後のことである。
17時ちょい過ぎに暖簾が出されて提燈に灯りが点った。
15分待ちなら御の字じゃないか、やれやれ。

ところがどっこい、1順目で入れなかった。
あれれ、どうしたことかと店内を覗き見ると、
何のこたぁない、食券販売機の隣りの
テーブルに1席の空席が、、、それもそうだろう。
入れ替わり食券を買い求める客のすぐ脇じゃ、
おちおちラーメンをすすってもいられまい。

結局、席に着いたのは17時15分を回った頃。
すでに食券は通されていて
煮玉子らー麺(750円)が目の前に置かれたのは
先に入店していた16&17番目の二人連れとほぼ同時。
要するに店の中で待つか、外で待つかの違いだけ。

スープは少々ぬる目のとろ〜り、ぬる〜りタイプ。
鰹節・鯖節・昆布・鳥ガラ・豚骨の
旨みがたっぷりと溶け出している。
中太・ややちぢれの麺はコシが強く、
サッポロラーメンのそれに近いかもしれない。
大きめのチャーシューは肩ロース。
味付けのよいシナチクに、小さめの焼き海苔。
煮玉子はとろっと半熟仕上げで、ねぎは入っていない。

卓上には白胡椒・黒胡椒・一味唐辛子・柚子入り七味・
白胡麻などが所狭しと並んでいる。
前半は白胡椒だけ、後半は白胡麻も挽いて味わう。
やはりスープが気になった。
ぬるいというほどではないにせよ、けして熱々ではない。
このスープにねぎを散らしてしまったら
せっかくの風味が損なわれてしまうだろう。

大盛りや特製を注文している客が目立つ。
特製というのは650円のらー麺に230円増しで
煮玉子が付き、チャーシューが2枚増え、
シナチクも増量される、お食べ得ヴァージョン。

ここ10日間ほどで、飯田橋「高はし」、
湯島「大喜」、九段「斑鳩」と
3軒の行列店をめぐってみたが、
「大喜」がもっとも好みに合っている。
要は、あっさりサラリの中華そばが好きなのだ。

 
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2007年2月26日(月)

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