「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第208回
駆け込み乗車は いいことナシ! (その1)

4月某日。天王洲アイル銀河劇場にて
長嶺ヤス子のフラメンコ公演。
今回もスペインからはダンサー、
アメリカからはシンガーを呼び寄せ、
公演のタイトルは「ジプシー・ロック」。

仕事を早めに切り上げて、19時の開演には
余裕を持って出かけていった。
都営地下鉄浅草線の大門で下車。
浜松町発のモノレールに乗るのだが、
連絡通路も短く、乗り換えは比較的スムースだ。
モノレールの改札を入って
階段を上りかかると発車のベルが鳴っている。
何も考えずにそのまま駆け上がって飛び乗った。

田町の手前で目になじんだ
料亭「牡丹」の看板が車窓に流れてゆく。
数年前にはよく利用したものだ。
暮れなずむ東京湾をぼんやり眺めているとき、
車内アナウンスにわが耳を疑った。
何と駆け込んだモノレールは羽田空港まで
ノンストップだと言うではないか!

やっちまいました。
あとで調べてみると、つい半月ほど前に
始まったばかりのサービスだという。
ほかにも似たようなあわて者が
続出しているのではなかろうか。
天王洲アイルは浜松町の隣りの駅なのに
思えば遠くへ来たもんだ。

取って返して劇場に到着したのは開演5分前。
のどがカラカラだったので
カールスバーグの小瓶を駆けつけ1本。
どうにかこうにか間に合ったが、
「駆け込み乗車は遅刻する危険性が
 あるのでお止めください」ですな。

アニマルズの歌った「朝日のあたる家」で始まり、
同じ曲で終わったおよそ2時間。
役者が揃った内容の濃いステージを楽しんだ。

21時を回れば再びのどは渇き、お腹はペコペコ。
悠長に都心に戻ることなど、空腹が許さない。
レストランの営業時間の問題もある。
銀河劇場と同じシーフォートスクエア内の
中華料理店「喜鵲樓酒家」に駆け込んだ。
オッと、駆け込みはイケナいのでした。

すぐ隣りの劇場がハネたというのに
店内はそれほどの混雑を見せていないのは
時間が時間だけに帰宅を急ぐ人が多いのだのだろう。
料理の出がスムースになって
こちらとしてもそのほうが好都合だ。

テーブル同士の間隔にゆとりがあり、
接客係の動きもキビキビとしている。
さすがに銀座は並木通りで評判の高い
「三笠会館」の直営店だけのことはある。
これなら期待はずれということはあるまい。

         =つづく=

 
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2007年4月18日(水)

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