「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第218回
「ロオジエ」で飽食にふける(その2)

「ロオジエ」に先着していた御三方は
ビールを飲みながら待っていてくれた。
なんだこんなことなら初めから早めに来るのだった。
実は7丁目の行きつけのバー「A」で
チーフを話し相手にスーパードライの小瓶を
1本半空けてきたところなのだ。
「ロオジエ」ではどうせシャンパーニュで
スタートするものと勝手に決め込んでいた。

この夜は飲みも飲んだり、食うも食ったり。
そのすべてを書き記すと
かなりのスペースを費やさねばならないし、
読者も飽きてしまうだろうから、
特筆モノのみ紹介することにする。

最初に飲みもの。
シャンパーニュ・・’90年 クロ・デ・メニル クリュッグ
 ただでさえ、もっとも好きなシャンパーニュの造り手。
 そのプレステージとあらば、推して知るべし。脱帽。
白ワイン・・'90年 シャトー・ラヤス
 珍しいシャトー・ヌフ・デュ・パープの白。
 ラヤスの赤も絶大な人気を誇る。
白ワイン・・’00年 ターレイ
 ものスゴい熟成味を持ったカリフォルニアの白。
 てっきりシャルドネかと思いきやマルサンヌらしい。
白ワイン・・’93年 ピュリニー・モンラッシェ
       シャンカネ エティエンヌ・ソゼ

 伝説の造り手による極め付きの銘酒。
 ドンブ産のグルヌイユにピタリと寄り添った。
 鼻腔にさわやかな香気を残してすべり落ちてゆく。
赤ワイン・・’93年 クロ・ド・ヴージョ 
      ジョルジュ・ルーミエ

 これまた信頼のおける造り手の特級畑。
 ヴィンテージもよろしく、
 鳩のアンクルートに合わせて至福のコンビネーション。
赤ワイン・・’71年 シャトー・コス・デストゥーネル
 あまりボルドーは飲まないが、
 これで文句を言ったらバチ当たり。
 ‘71年は初めてフランスを訪れた年。
 ボルドーのユースホステルに泊まったりもして
 とかく思い入れの強い年。
デザートワイン・・'90年 シャトー・ディケム
 ソーテルヌの女王。’90年でも比較的若めなのだが、
 余計な甘みがのどに引っかかることもなく、
 あたかもビロードのごとし。

ワインはすべてソムリエのN本氏の
アレンジメントにおまかせした。
それなりの出費は覚悟の上だ。
ずいぶんいろいろいただいたが、
すべてのボトルを空けたわけではない。

続いてオードヴルの逸品たち。
鴨のフォワグラのグリエ
 日向夏のマルムラードにロングペッパー風味
 ムスクランサラダ添え
ドンブ産グルヌイユ(かえる)のフリット
 キャベツ&パッパルデッレ添え

フォワグラは濃厚、グルヌイユは淡白。
それぞれに持ち味を活かした異なる美味しさ。
でもまだこれくらいでは舌が驚かない。

         =つづく=

 
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2007年5月2日(水)

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