「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第273回
日本の誇る五大どんぶり (その1)

せっかちな江戸っ子にはうってつけの
ファーストフードがどんぶりモノ。
数あるどんぶりモノの中で
人気の高いどんぶりは何だろうと
思いをめぐらせてみた。

天丼・かき揚げ丼・かつ丼・ソースかつ丼・
親子丼・他人丼・玉子丼・牛丼・開化丼・
木ノ葉丼・カレー丼・うな丼・舞子丼・深川丼・
鉄火丼・海鮮丼・中華丼・天津丼・麻婆丼、
ザッと挙げただけでもかなりの数だ。

人気・実力・伝統を考慮に入れながら
日本の誇る五大どんぶりを選んでみると
まずは筆頭格の天丼だろう。
どんぶりから2本の赤い尻っぽがのぞいて
いたりする姿カタチも天下一品だ。

続いては天丼とほぼ同格のかつ丼か。
人気の点ではナンバー1かもしれない。
食べ応え、ボリューム感の上でも
どんぶりモノの王者に君臨すると
言っても過言ではない。

となるとかつ丼のライバルの親子丼
外すわけには参らぬ。
どちらも溶き玉子でとじる似た者同士だが、
剛のかつ丼、柔の親子と言えなくもない。
あるいは男性的なかつ丼、
女性的な親子と言ってもよい。

今やある意味、国民食ともなった牛丼はどうだろう。
牛丼はあまりにも安価なチェーン店に偏りすぎていて
老舗どころかワンランク上の専門店すらない状態の
一種特殊な食べものにつき、
五大どんぶりの栄誉に浴するには時期尚早。
これからの成り行きを見守るしかあるまい。

ここで日本の食文化の変遷に目を向ける。
すると、当然のように急浮上するのはやはり
天下のうな丼ということになろう。
日本でもっとも古いどんぶりモノは、このうな丼だ。

さてどん尻に控えしは
おそらく日本で二番目に古いどんぶりの
鉄火丼ということでいかがだろう。
五大どんぶりの中では唯一酢めしを
使用することからも、ぜひ一角を担ってほしいし
日本人がこよなく愛する鮨屋系からも
その代表格を選んでおきたい。

いかにも下町情緒にあふれる深川丼にも
食指が動くところながら、
扱う店舗の数、東京人への普及度を思うと
いまだマイナー感がつきまとうので見送った。

天丼・かつ丼・親子丼・うな丼・鉄火丼。
これで日本の誇る五大どんぶりは決まり。
明日から5つのジャンルを代表する店を
それぞれ2軒ずつ紹介してゆくので
乞う、ご期待!

          =つづく=

 
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2007年7月18日(水)

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