「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第290回
友里征耶と真っ向勝負!(その2)

世紀の咬みつき魔・友里征耶。
またの名を黒髪の吸血鬼。
黒髪と言っても相当に薄くなってしまって
見るものの哀れを誘うが
とにかくその咬みつきぶりはブラッシー顔負けだ。
えっ?ブラッシーをご存知ない?
力道山に咬みついてたパツキンのアイツですよ。

「グルメバトル」を世に送ってくれた
グラフ社の編集担当者さんの粋なはからいで
「田吾作寿司」再訪ツアーが実現した。
その夜はたまたま夕方からカラダが空き、
現地集合の時間まで1時間少々の余裕があった。
せっかく練馬区を訪れたのだから
どこかで軽く一杯やらぬ手はなかろう。
到着した新桜台から徒歩で江古田を目指す。

江古田の駅周辺はこよなく庶民的。
昭和30年代の市場の場末感が色濃く残っている。
野菜や果物、魚の干物など驚くほどに安い。
愛すべき時代遅れのマーケットの近くに
これまた時代遅れの大衆酒場を見つけた。

線路沿いの「和田屋」のカウンターに座って
キリンラガー樽生の小ジョッキ。
小といっても他店の中ジョッキの大きさだ。
焼きとんを3本焼いてもらう。
カシラが塩でレバとシロはタレ。
もつ煮込みを追加して、ホッピーを1杯。
豚のもつは大好物。焼き鳥よりも焼きとんが好み。
30分ほど居すわったろうか、
じゅうぶんに満足しての支払いは1740円。

武蔵大学の脇を通りぬけて「田吾作寿司」へ急ぐ。
付属の武蔵高校へは1度、サッカーの試合に出向いた。
バックパスをGKがトンネルして負けちまったという
イヤな思い出が残るイヤな高校だ。

「田吾作寿司」はちょうど1年ぶり。
小ジャレた玄関周りに見覚えがある。
4名の顔が揃ってさっそく
好みではないエビスビールで乾杯。

あとはすぐに、そば焼酎の草笛に切り替える。
このチェンジアップがレッドソックスの
岡島のそれに匹敵するほどの有効性を発揮した。
ちなみに草笛は信州・佐久の産。
文学に造詣の深い方ならここでピンと来るでしょう。
そうです、島崎藤村の「小諸なる古城のほとり」です。
♪ 暮れ行けば浅間も見えず 歌哀し佐久の草笛 ♪
さすが信州人、いい名前をお付けなすったね、
戸塚酒造さん!

さて、いよいよ賛否が真っ向からぶつかる
「田吾作寿司」でのバトルが再現される。
その前に、目の前のネタケースの
ラインナップを紹介しておこう。
左から順に
 あわび・平貝・青柳・とり貝・北寄貝(霜降り)・
 みる貝・赤貝・大星・小柱・真子がれい・星がれい・
 かんぱち・大とろ・中とろ・赤身・かつお・車海老・
 白いか・するめいか(粕漬け)・真だこ・きす(酢〆)・
 のどぐろ・あじ(一夜干し)・生あじ・小肌・いわし・
 さば昆布巻き(酢〆)
これをすべてにぎってもらうと、胃袋が破裂しますね。

           =つづく=

 

 
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2007年8月10日(金)

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