「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第291回
友里征耶と真っ向勝負!(その3)

基本的に「田吾作寿司」はおまかせスタイル。
何度も訪れているので
J.C.はおまかせを途中下車して
それからはお好みということで親方の合意をいただく。
ほかのお三方はみな健啖家、
それぞれに行けるところまで行く所存の様子。

当夜頂戴したものを列挙する。

突き出し
 蒸しあわび・きすの真子の煮付け・真子がれい肝煮・
 あわび肝煮・じゃことセロリの煮びたし

つまみ
 小あじ一夜干し・小柱じゅんさい・万願寺唐辛子の
 詰め物(穴子・海胆・実山椒)・縞海老・かつお&行
 者にんにくw/酢めし

にぎり&巻きもの
 するめいか粕漬け・生とり貝・のんべ巻き(このわた・
 ・北寄貝・みる貝)・あん肝巻き(奈良漬・レタス)
 海胆めし貝殻焼き

例によって赤字は特筆に値する優れモノ。

この店の定番のかつお&行者にんにくは
必ずかつおを細切りにして
酢めしをチョコッと添えてくる。
親方はこれが一番旨い食べ方だと確信しているのだ。

あん肝巻きは相性の妙。
単に奇をてらったものではけっしてなく
よくぞ奈良漬とあん肝のマリアージュを
発見したものだと思う。
これを世間一般に言う創作寿司のレベルと
考えてもらっては困る。
ところが友里征耶はこの組合せが大嫌い。
つい最近も、味の強いタネを一緒に使う発想は
云々と、したり顔で疑問を投げかけていた。

結局は今回も友里の表情には不満の色がありあり。
新しいシゴトは一切受け付けないようだ。
かと言って、西大島「與兵衛」のような
伝統を踏まえた古いシゴトの良さも
理解していないのだから
まったくもって○○に付けるクスリはない。
地元・西麻布あたりの鮨屋だけで育つと
井の中の蛙、大海を知らず、となるのも当然の帰結。

幸いご婦人方は「田吾作寿司」が気に入られた様子。
お二人とも友里よりは真っ当な味覚の持ち主で
これなら友里に本の執筆など依頼せずに
自分で書いてしまわれたほうが
世のため、人のためというものだ。

この夜は江古田駅前「和田屋」の
焼きとん&もつ煮込みの影響もあってか
思うようににぎりがはかどらない。
酒肴の数が半端ではないし、
巻きものもいただいているので
腹八分目はとうに超えている。

お勘定はおみやげの太巻きも含め、
4人で5万2千円と極めて良心的。 
仲良く割り勘とさせていただきました。

 
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2007年8月13日(月)

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