「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第300回
評判ガタ落ちのとんかつ屋 (その1)

数ヶ月も前のことになるが
T井E子さんという川崎にお住まいの
読者の方からお便りをいただいた。
以前にこのコラムでふれたとんかつ店に
対する高評価に「意義あり!」を
申し立てられたのだった。
最初に本文の要旨をそのまま紹介させていただくと

ブログ・著書ともに楽しく拝見させて
いただいております。
その中で紹介されているお店で
納得のいかない店があります。
自由が丘といえば「とんかつ丸栄」と
何度か登場してますが、
味も特段優れているとは思いませんし、
何よりも、あの店の雰囲気が何度行っても
最悪としか思えません。
オカザワ本を読んで行ってみたいと
張り切って出かけていった友も、
「・・・」無言でした。
この店は再度足を運ばれて御一考されたらと思います。
これからのご活躍を祈念いたしております。

このように綴られていた。
T井さんには再訪をお約束したが
その後、なかなか出向くことができず、
つい先日、やっと機会に恵まれたので
その報告をかねながら紹介してみたい。
T井さん、大変長らくお待たせしました。

自由が丘の「丸栄」を数年ぶりに訪れたのは
日曜日の18時を回った頃。
8席しかないカウンターが満席であった。
2階もあるのだが、この夜は開けていない。
幸い行列もなく、席が空いたらわれわれ2人が
真っ先に案内されることになるので
そのまま店の外で待つことにする。

このときすぐ右隣りの店に目が留まった。
看板には「味の店 瀬戸」とあって
「丸栄」に店構え、内装がそっくりの店だった。
品書きまである程度似ている。
入り口に掲示されたメニューには
すべて定食で、コロッケ・チキンカツ・
餃子(各890円)・串カツ(950円)・
海老フライ(1150円)・三品ミックス(1250円)・
白金豚とんかつ(1300円)などが並んでいる。
今夜のハシゴは無理だが
機会があったら訪れてみようと思った。

5分ほど待ってカウンターの右隅に落ち着くと
揚げ手の親父さんの姿が見えない。女将さんも不在だ。
代わりに鍋の前に立つのは見覚えのある娘さん。
前回はごはんをよそったりしていたように記憶している。
結婚したのか、手伝っているのは旦那さんのようだ。
とんかつ屋よりもスナックのマスターのほうが
ずっとシックリくるタイプだった。

             =つづく=

お知らせ
先日お知らせしたNHK総合テレビの出演予定番
組「Weekend Japanology駅弁篇」が参院選報道
番組のために延期になりました。9月2日(日)
深夜、実際は翌3日(月)の未明、午前1時15
分前後の放映となります。

 
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2007年8月24日(金)

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