「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第312回
いよいよ牧志の公設市場 (その1) =沖縄篇

「首里そば」で満足したあと、そのまま徒歩で首里城へ。
今後、数年掛けてエリア全体を
忠実に復元するための工事に入るという。
そう言われたせいか、見物していてものたりなさを覚える。
守礼門など、それと気が付かずにくぐっていたくらい。
たいした距離ではないのだが
炎天下の坂道を往復したので疲労を感じつつ、
再びモノレールに乗り、中心街に戻った。

この日は旧盆の3日目。
那覇の名所・牧志公設市場も早仕舞いと聞いた。
お盆の間は休まずにいた市場も
明日からの2日間は休場となる。
市場で働くオバちゃんたちは
それぞれの家の仏壇を放ったらかしにしていたので
さすがに気になるのか、午後2時を回る頃には
そわそわし出すのだそうだ。

市場の冷やかしは精肉よりも
鮮魚売り場のほうがずっと楽しい。
とある魚屋の水槽に巨大な海老が居座っている。
店のアンちゃんに訊ねると
錦ヘビならぬ錦海老という種類だそうで
重さ6kg近くもあるとのこと。
ちなみに気になる値段は38800円也。

観光客が自分の娘と
このオバケ海老の記念写真を撮りたいから
持ち上げてみてくれと頼んでいる。
アンちゃん応えて
「冗談じゃないよ、お客さん!
 コイツが本当に暴れたら
 水槽の水が半分なくなっちゃうんだから!」

刺身系はどうしても築地と比べてしまうから
まったく食指が動かない。
珍しい夜光貝は1.5kg(3000円)もあって
とても2人では食べきれるものではない。
ほかにも赤はた・セミ海老・うちわ海老・
マングローブ蟹あたりに惹かれたが
2階の食堂に持ち込んでも
料理のほうはあまり期待できないという。

夕方の4時前にM永クンと市場で落ち合った。
協議の結果、今宵はアグー豚を
食べ尽くそうということで合意する。
仕入れたのはすべてアグー豚の
バラ肉スライス200g、肩ローススライス200g、
ロース1枚カット150gの3種類。

2階に上がると営業を続けていたのは3軒のみ。
一番味がいいという噂の「ツバメ」に落ち着いた。
三者三様の料理法と味付けを指示しておいて
彼はオリオンの生、こちらはスーパードライの瓶で乾杯。
オリオンには少々飽きてきた。

料理の手間賃は500円ポッキリ。
飲みものだけでは店に悪いと、注文したのは
島らっきょう・ゴーヤの酢の物(各400円)・
グルクンの唐揚げ(800円)。
山羊肉とニラの炒めもの(1500円)を頼むには
アグー豚を買いすぎた。

           =つづく=

 
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2007年9月11日(火)

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