「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第368回
人気絶頂の海鮮ひつまぶし(その1)

実際に観たことはないがフジTVの番組に
V6のグルメバラエティというのがあるそうだ。
そこで海鮮丼の第1位にランクされたのが
築地場外で系列店を猛烈な勢いで増やしている
「虎杖」グループの「魚河岸千両」が編み出した
海鮮ひつまぶしだという。

本コラムの親愛なる読者にして
貴重な情報ももたらしてくれる
K原さんの強い推奨により、その存在を知った。
J.C.が東京一のばらちらしと太鼓判を押した
四谷「すし匠」のそれよりも絶対旨いと
K原さんは言い張るのである。

そこまで言われちゃ看過するわけにいかない。
行ってきましたよ、開店時間に合わせて
土曜日の朝の11時ちょうどに。
開店前から10人ほど並んでいたものの、
順番を待ってすんなりカウンターに座れた。

出版社勤めの友人を誘ってあったので
お互いこの日は少々取材に力が入っている。
くだんの海鮮ひつまぶしのほかに
にぎりのレベルもチェックしようということになった。

さっそく生ビールを注文すると
ビヤホールの小ジョッキほどのサイズできた。
これが550円。
ちと高い印象で、ちと不満だ。

旨ければ、追加すればいいやと
まずは名代の海鮮ひつまぶし(1900円)と
築地市場セット(2300円)をお願いしながら
ネタケースをのぞく。
一目見て、少なくともにぎりは期待できないことが
早くも一目瞭然だ。
この時点でガックリと肩を落とす2人であった。

目の前の品書きボードには
酒肴となる一品料理の数々が並んでいて
中には、穴子刺し、肝付き皮はぎ刺し(各1600円)、
まんぼうのコワタ焼き(800円)、
本まぐろ骨付きカマ焼き(2500円)など
興味を引くものもあるのだが
何せ、ケースのネタがネタなものだから
余計なものまで頼む気になれない。

1個400円の殻付き生がきも
レモン・ポン酢・カクテルソースと
3種類の味わい方を選択することができて
ずいぶん気の利いたサービスに感心はすれども、
やはり出てきたものをこの目で確かめないと
安易な追加はしかねるのである。

10分ほど待っただろうか、
海鮮ひつまぶしが先にでき上がった。
見たところ、海鮮ばらちらしそのものだ。
目の前の職人は小皿の醤油に粉わさびを溶かして
全体に掛け回せと教育的指導をしてくれる。
これが大きなお世話のありがた迷惑なのだ。
こちらが躊躇していると
なおも口やかましいことこの上ない。
うっとうしいなぁ、まったく。

        =つづく=

 
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2007年11月28日(水)

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