「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第374回
そばにこだわる外人ピアニスト(その2)

友人の見送りに成田空港に行った日。
ターミナル内の「京成友膳」なる
親会社の名前丸出しの和食店で
メニューにはないもりそばを食べたのだった。
レトルトのニセわさびには手をつけず、
さらしねぎと七色を薬味にして食べ終える。

その帰りの電車の中で開いた
週間新潮の記事に惹かれたのであった。
P・アンデルジェフスキなるピアニストが
主に日本食について綴った小エッセイだ。
ここに要約してみる。

ひところは来日すると
キャピトル東急に投宿していて
近くの日枝神社に散歩に出掛けるうち、
気に入りの場所となる。
ピースフルな心地よさを感じて
思わず、演奏会がうまくいくようにと
真剣にお参りしてしまう。

八ヶ岳高原の音楽祭に招かれた際、
用意されたお弁当のお陰で和食の虜になった。
白いご飯に勝る食べ物があろうか。
私は、ご飯と香の物、ミソスープで十分満足だ。
もし新米があり、それが炊き立てであったら
後は何もいらない。

蕎麦は、二八より十割が理想。
温かい蕎麦は汁が好みでなかったら
悲惨な思いをするので、もりに限る。
ざるは海苔が蕎麦の風味を損なう。
重要なのは薬味の山葵。
本山葵の卸し立てが基本でチューブ入りは論外だ。
蕎麦湯で締め括れぬ店など即刻、
看板を下ろすがいい。

アンデルジェフスキさん! 貴方はエラい!
よくぞ言ってくださった。
ここまで日本のご飯と蕎麦を理解し、
愛してくれていることに、心から感謝します。

そうです、白いご飯です。
新香と味噌汁があれば、それだけでいいですよネ。
蕎麦もおっしゃる通り。
海苔はいけません、海苔は!
薬味は断固として、卸し立ての本山葵です。
誰が何と言おうと、本山葵に限ります。
久しぶりにわが意を得て、うれしかった。
繊細な音感と指先の持ち主は味覚も超一流であった。

それに引き換え、
トンチンカンなわが同胞には目を覆いたい。
真っ先に槍玉に上げたいのは
鮨通を気取っているクセに
自宅では刺身をチューブわさびで食べる友里征耶。
彼には耳の痛いハナシでしょうな、こりゃ。
穴があったら入りたいでしょうね、きっと。

味覚のニブい友里よ、Be ashamed !
エッ? 教養がないから、英語が判らん、ってか?
ほんとに困ったヒトだこと。
恥を知れ!ってことなのサ。まったく、もう。

 
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2007年12月6日(木)

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