「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第378
相撲部屋でちゃんこ鍋

毎年12月の半ばになると、
恒例のちゃんこ鍋を楽しむ会が
荒川区・尾久の桐山部屋で開催される。
桐山親方は元小結・黒瀬川。
稽古場にシートを敷いて席を設け、鍋を囲む。

JR西日暮里駅からクルマなら5分ほどだが
最近は散歩もままならず、少々運動不足につき、
トコトコと歩いていくと20分で到着した。
催しは三夜連続でそれぞれ100人ほどの
訪問客があるとのこと。

われわれは親方の友人関係で第一夜。
翌日は地元の町内会。
翌々日は後援会といった塩梅。
相撲部屋の正真正銘のちゃんこ鍋を
囲めるとあって、人気は上々だ。

昨年は醤油ちゃんこだったが、
今年はもっとも人気の高い塩ちゃんこ。
ちゃんこは塩に限る。
これとほぼ同じものが本郷は東大前の
「ちゃんこ浅瀬川」でいただける。
店主は元幕内・浅瀬川で、黒瀬川の兄弟子だった人。
興味のある方は、そちらにお出掛け下さい。

ビールで乾杯する頃には
ちゃんこも煮え始めていたものの、
まずは熊本産の馬刺しをおろし生姜で。
これがヘモグロビンの
軽い酸味を感じさせる良質のもの。
数日前に出向いた深川・森下の馬肉専門店、
「みの家本店」のそれよりも、よいくらいだ。

飛騨高山の銘酒・蓬莱に切り替えて
待望のちゃんこ鍋に箸を入れる。
スープを一口すすって、オヤ?と思った。
今年のちゃんこはずいぶんと塩辛い。
と思えば、鍋の脇の箸休めの
マカロニならぬスパゲッティサラダも
かなりのしょっぱさだ。

鍋はみるみるうちにその量を減らしていくので
中身はどんどん注ぎ足される。
幸いにも追加分はだいぶ塩気が薄くなって
これならほぼ例年と変わらなくなってきた。

ちゃんこに使われる食材は
鳥もも肉・油揚げ・にんじん・白菜・えのき茸。
魚介類と四つ足を排して、いたってシンプルだ。
味がよい上に、鍋の底に忘れ去られて煮詰まっても
固くならない鳥もも肉はちゃんこには欠かせない。

お開きのあとは近所の居酒屋「味平」で
親方を囲んでの二次会。
ここでもビールと日本酒だ。
この頃になると酩酊するものが続出。
頃合いをはかって、ここもお開き。

それからは幾手にも分かれて、それぞれに三次会。
田端新町の「神谷酒場」で電気ブランハイの
ジョッキを傾けながら周りを見やれば、
残っていたのは中学同期のS井サン、
高校同期のO田切、N田両クンのお三方。
結局、酒場を出たのは午前1時であった。

 
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2007年12月12日(水)

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