「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第395回
若くもないのに お台場へ出掛けた (その2)

週末のお台場は若者だけが
出掛けてゆく場所だと思っていたが
実際に街を歩いてみると、そうでもない。
殊にホテル内は婚礼の来賓や
レジャーの宿泊客が少なくないようだ。

ホテル日航東京の中華料理店「唐宮」も
かなりの立て込みよう。
下戸の相棒と角突き合わせ、
何を注文するか、熟考に入っているところ。

そうそう、活魚の清蒸であった。
アズキでもネズミでも、あれば何でもいいと
思ったサカナはハタである。
赤ハタや真ハタも、ハタ類であれば、みな美味しい。
中華料理でもっとも珍重されるサカナはハタである。

3卓ある部屋の接客を独りでこなしている
若いウェイター君に訊ねると、
当日のサカナは、かさごであった。
それも新鮮だが、水槽で泳ぐ活魚ではなかった。
どうやら「唐宮」の水槽は
活車海老専用なのかもしれない。

注文品は以下の通り。
遊水海老の茹で上げ、小籠包子、
空芯菜の蝦醤炒め、かさごの清蒸、
カルボナーラ風中華麺、ごはん、ザーサイ。
あとはエクストラの大量の香菜。

メインはかさごだが
興をそそられたのはカルボナーラ。
小籠包子はお手並み拝見の試し打ちで、
空芯菜はビタミンと植物繊維の補給が目的。
もちろん、お味のほうも期待した上でのこと。

遊水海老はまずまずだが、流れるミソが不満。
小籠包子は専門店には遠く及ばず、失敗の巻。
空芯菜は炒めるだけだから問題はない。
ごはんはそこそこの炊き上がりだったが、
お替わりした2膳目は炊きムラが目立った。

いよいよ肝心のかさごの清蒸。
中骨と身肉の骨離れから、鮮度のよさは判る。
ヒレの内側に残ったウロコが気になるものの、
おおむね丁寧に処理してあったので許容範囲。
味付けのバランスもよく、香菜をたっぷり添えて
ごはんのおかずにもピッタリだ。
一流店でもなかなか出会えない清蒸だが
「唐宮」には合格点が付けられる。

困ったのは大トリを務めたカルボナーラ。
釜揚げと言うか、煮込みと呼ぶか、
汁ナシ麺に玉子主体のソースがからんでいる。
食感は当然のようにモッタリ。
小さめの茶碗とはいえ、ごはんをお替わりして
お腹がくちくなったせいか、
美味しさがまったく感じられない。

東京ではイタリア料理店でさえ、
これぞというスパゲッティ・カルボナーラに
出会ったことがないのに、
キワモノには手を出すべからず、
と反省することしきりとなった。

 
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2008年1月7日(月)

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