「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第429回
身に降る火の粉は 払わにゃならぬ (その1)

友人からメールが届いて、何でもネットの
「finalventの日記」というサイトに
友里征耶氏との競著「グルメバトル」を
糾弾するカスタマーレビューが
展開されているとのこと。
さっそく閲覧してみた。

その内容はこんな具合であった。

タイトルの通りの「前代未聞」?  ★☆☆☆☆
(星の数は五つ満点のうち一つ星ということらしい)

まずJCオカザワ氏。
軽妙な語り口は好みもわかれようが私は嫌いではない。
料理への理解もそこそこ深く
「どんな場所のどんな店」で
「どんな料理」を出す店かがわかるように気を配ってあり、
情報としての意味を持たせている。
しかしその評価については
個人的嗜好が反映しすぎに見えた。
それより一番いけないのは、間違いが散見されることだ。
例えばフェルナン・ポワン氏の記述はまるで間違いだし、
キャビア・セヴルーガがニシンの卵だの
「孫にも衣装」だのと、「前代未聞」の間違いが見つかる。
校正していないのだろうか。
そして友里征耶氏。
句読点の前と後ろが繋がらない日本語で非常に読みにくい。
料理への理解不足のため、ただただ誹謗中傷としか写らない。
相棒のJCオカザワ氏にも
「噛み付き放題」「食文化に貢献する姿勢がない」「厚顔無恥」
「的外れのイチャモン」などと「バトル」される通りの
飲食店評価は「前代未聞」だろう。
このお二人、負のシナジー効果も発揮した。
人気鰻屋の鰻を、愛知県の直営養殖場で
ヨーロッパ鰻を養殖して出しているとオカザワ氏。
それを受けてヨーロッパ鰻は美味しくない、
変だと思ったと、これでもかの友里氏。
しかし、現在日本でヨーロッパ鰻は
試験養殖を除いて養殖されておらず、
「前代未聞」のいいがかり本となった。

まずJ.C.によるフェルナン・ポワンに関する記述は
下記のごとくであった。

すでに世に知られる通り、店名の由来はヴィエンヌは
「ラ・ピラミッド」のオーナーシェフ・フェルナン・ポワン。
偉大なポワンに対して、
小さなポワンを名乗ったワケだ。
今では死語となったヌーヴェル・キュイジーヌの
旗頭ともいわれるフェルナン・ポワン。
大戦と大戦の間の美しくも平和なベル・エポックが
ナチスの台頭により、終焉を迎えようとしていた
波乱の時代に活躍した料理人だ。

たったこれだけの記述だが
どうにも間違いがみつからない。
「活躍した時代」のことだろうか?
ポワンが腕をふるった時代はもっと長いが
「ピークを迎えていた時代」といった意味合いで
その言葉を使ったつもりだ。

「孫にも衣装」はみつからなかったが
どこかにあったとすれば、
これはケアレス・ミステイク。
J.C.も友里も、編集の方も本来の
「馬子にも衣装」は存じております。
それでも見落としているのだから弁解はできません。

           =つづく=

 
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2008年2月22日(金)

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