「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第448
とんかつで胸ヤケをする

土曜日の11時30分。
赤坂に勤める友人のSクンと「赤坂砂場」で待ち合わせ。
店の正式名称は「室町砂場 赤坂店」という。
有名な日本橋室町の「室町砂場」の支店として
開店したのは昭和39年だが
今では誰しも「赤坂砂場」と呼んでいる。

どういうわけか店先に暖簾が出ていない。
「臨時休業」の札も見当たらない。
がっかりしてヨソに回ったのだが
あとで調べてみると、日曜・祝日に加えて
第3土曜日も休業日であった。
どうりで・・・。

代役に指名したのは近所の「蕎介」。
小ぢんまりとした一軒家の日本家屋だ。
Sクンは午前中で仕事を終えていたから
ビールをと思ったものの、生も瓶もエビスのみ。
われわれ2人の好みに合わず、ここは断念する。

二八と田舎を盛合せた二色そばは、ともに太目の平打ち。
田舎のほうの色が濃いだけで形状は変わらない。
これといった特徴のないそばは食べていて退屈だ。
つゆは甘さが主張するもので
このタイプの気取った店にしては珍しい。
1200円という値付けには割高感を禁じえない
お座敷料が含まれているのかもしれない。

当夜は明治座で「エドの舞踏会」の観劇が待っていて
舞台がハネるのは20時半の予定。
出演している高校の後輩の松村雄基を囲んでの食事会は
早くても21時を過ぎる頃に始まることだろう。
その時間まで、合い盛りとはいえ、そば1枚では心もとない。
「蕎介」のそばが気に染まった場合なら
温モノでもお替わりしたのだろうが
Sクンも快く付き合ってくれるということだし、
ここは一番、見切り千両。
ほかを物色することにした。

思いついたのはいまだに未踏ながら、
評判の高い「洋食とんかつ フリッツ」。
歩いて5分ほどの距離も好都合だった。
土曜の13時過ぎとあって、店内は空いていた。
カツレツ定食とメンチ&コロッケ盛合せ定食を
注文しておいて2人で分け合った。
「ちょっとカレーソース」と銘打った小皿もお願い。

同じ赤坂の「旬香亭」の直営店だけに
期待させるものがあったが、どうもピンとこない。
コロモの付きにムラがあり、
ガシガシとした歯ざわりが気になる。
とんかつは赤坂・六本木よりも
浅草・上野の水準のほうがずっと高い。

群馬産もち豚・三重産松阪豚・鹿児島産黒豚などの
プレミアム・ロースカツがメニューに並んでいても
このコロモにこの揚げ切りでは頼む気になれない。
食後はかなり胃にもたれて胸がヤケた。
ランチのハシゴのせいかもしれぬが、
やはりこの胸ヤケはカツレツのせいに違いない。
おかげで腹持ちはすこぶるよく、
21時になっても空腹感はまったくナシ。
でも、こういうのって、何だかなぁ・・・。


【本日の店舗紹介】
「蕎介」
 東京都港区赤坂3-10-7
 03-3505-5338

「洋食とんかつ フリッツ」
 東京都千代田区永田町2-13-10
 プルーデンシャルタワー1F
 03-3500-3755

 
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2008年3月20日(木)

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