「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第457回
ラーメンの「はるばる亭」に はるばると

久々に「気に入りのラーメン店」再訪シリーズ。
今回は小田急線・経堂駅前の「はるばる亭」である。
フードダイアリーをめくってみると
前回訪れたのは2000年の6月のことで
実に8年近くのごぶさたとなる。
夕刻に出向いて晩酌をし、麺類で締めくくった。
そのときのメモを書き写すと、

キリンハートランド中瓶1本
冷酒3種類を各1合

ねぎ鳥
ねぎワンタン
シナチク
煮玉子
きゅうり香味漬け

支那そば
香麺(こうめん)

つまみと麺は相方とシェアした。
細切りのシナチクが歯ざわり快適な上に
風味の立った傑物でビールにも日本酒にも
恰好の合いの手となってくれたのだった。

チャーシュー・シナチク・焼き海苔を
あしらった支那そばも白眉。
中太ややちぢれ麺が固めにゆでられ、
食べ終えるまでノビることがない。
このシコシコ感は「はるばる亭」どころか
「あるでん亭」と呼ぶにふさわしい。
スッキリとしていながらコク味のあるスープも
和風を主張していてシツッコさを感じさせない。

角切りのチャーシューと鳥焼きと豚耳に加え、
シナチクやきゅうりや水菜や小松菜を
麺とよく合えたところに焼き海苔を
ちぎっては掛け、ちぎっては掛ける。
そうしたところをツルツルとやる香麺は
東南アジアでポピュラーな汁なし麺といった趣き。
東京でも一時期流行った油そばにも似ている。
仕上げには別添えのスープを掛けていただく。

強く印象に残った支那そばを再び味わうために
はるばる経堂にやってきたのは土曜日の13時半。
心配していた行列もなく、すんなりと入店できて一安心。
この日はアルコールは控えることにした。
注文したのは、ねぎワンタン(500円)、
支那そば(650円)、香麺(950円)の3品。
これを相棒と2人で分け合った。

ワンタンと支那そばは8年前のままに
値段が据え置かれているものの、香麺は200円の値上げ。
そのぶん具材が豊富になったようだが
おかげで何でもかんでも
ゴチャゴチャ入れすぎの感が否めない。
「はるばる亭」はやはりシンプルな支那そばに限る。

カウンター8席のみの小さな店にもかかわらず、
昼から腰を落ち着けて飲む客も少なくないので
麺類だけを食べに出向いても
席がなかなか空かない不運に見舞われることもままある。
それを覚悟の上で、小田急線に乗り込んでいただきたい。
はるばる出掛けてゆく価値のあるラーメンが待っている。


【本日の店舗紹介】
「はるばる亭」
 東京都世田谷区経堂2-15-15
 03-3427-3242

 
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2008年4月2日(水)

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