「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第469回
初がつおの土佐造り(その1)

「医療の明日を考える」なるセミナー出席のため、
中央線・中野駅前の中野サンプラザに出向いた。
飲み仲間が4人揃って出張って行ったので
当然のことながら散会のあとはどこぞ近場で
飲むことになるに決まっている。
むしろこちらがメインだったりして・・・。
こういうときの場所の設定はJ.C.の専管事項につき、
数日前から候補店の絞り込みに入念していた。

初めに候補に挙がったのは早稲田通り沿いの「きよし」。
実直な店主が心を込めて天ぷらを揚げてくれる店で
ランチに限っては近隣の評判も非常によろしい。
天ぷら以外のメニューが揃うこともあり、
ほぼこの店に決定しかかっていた。
難点はサンプラザから少々歩かなければならぬこと。
メンバーが健脚揃いというわけでもなく、
雨にでも降られたら難渋を余儀なくされること必至。
そんなこんなで、選考を振り出しに戻す。

二番目に浮上したのは中央線の線路の反対側ながら
上質のもつ焼きを提供する「串焼きダイニング たいが」。
HPで見たレバ刺しの写真なんざ、新鮮そのものだった。
メンバーの1人、N濱クンなど大の気に入りようで
この串焼き店に白羽の矢を立てることに。

ところがである。
いざ予約の段階に入ってからである。
「お掛けになった電話番号は〜 〜・・・」
賢明な読者に向かって、みなまで言う必要はあるまい。
ということなのである。
再び振り出しに戻ってしまった。

ことここに到り、腹をくくる。
早めに現地に出向き、足で探すしか手立てがない。
セミナー開始時間が18時半だというのに
17時半には早くも中野駅改札口を出てゆく
J.C.の颯爽たる姿(?)を見ることができた。

まずは新中野在住の友人から仕入れた情報をもとに
南口の丸井の跡地裏を探索してみる。
上海料理の旨い店があるとのことだった。
目当ての「蔡菜食堂」は難なく見つかったのだが、
どうやらこの日は休業の様子だ。

南口には「庶ミンシュラン」一つ星の
チュニジア料理店「カルタゴ」があるが
数週間前に訪れたばかり。
ここはほかの店をつぶしておきたい。
南口に見切りをつけてガードをくぐり、北口に取って返す。

居酒屋「らんまん」が思い浮かぶものの、
20時過ぎに4名で入れるかしら・・・。
しかもここでバカスカ飲み食いすると
勘定は鮨屋並みになってしまうし、
安易な決断には首を振りつつ、なおも徘徊を続ける。

中野で一番有名なラーメン店「青葉」を通り過ぎる。
と、右手に「大将」なる大衆割烹然とした店が現れた。
店先の品書ボードに、立てかけられた札が1枚。
「初がつお入荷しました 刺身・土佐造り」
とあるではないか!
J.C.は戻りがつおよりも、上りがつおに目がない。
この時点で2時間後の訪問を心に決め、ほくそ笑む。


       =つづく=

 
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2008年4月18日(金)

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