「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第473回
「ガスト」で食べてみた!

春めいてきた日曜日の朝、8時半に目覚める。
バスタブに湯を張りながらTVのスイッチをオン。
日曜の朝に合わせるチャンネルは
TBSの「サンデー・モーニング」と決まっている。
進行役の関口宏をはじめ、
コメンテーターが好きだからである。
ほかの番組のようにレギュラーやゲストが競い合って
「オレが!アタシが!」とわめき散らさないのがよい。
加えてスポーツコーナー「週刊御意見番」担当の
大沢親分と張サンの「あっぱれ!」と「喝!」が愉快だ。

番組が終わり、入浴を済ませ、
この日は九段下の千代田図書館に直行。
空腹を感じながらも図書館に行けば、
日曜といえども喫茶室かベーカリーが
開いているだろうと出掛けたものの、
甘い期待は見事に裏切られた。
考えてみりゃ、それも当たり前のハナシ。
図書館は千代田区役所内にあるのだが
週末には館内人口が激減するのだから。

コンビニやカフェは気に染まないし、
近くの九段会館のティールームでは
月並みなメニューしかなさそうだ。
哀れJ.C.、エサを求めて神保町方面に戻った。
これでは何のために図書館に直行したのか判らない。

そうこうするうちに時計は11時を回り、
界隈の中華料理店が続々と開店し始めた。
「源来酒家」・「上海朝市」・「新世界菜館」、
営業意欲の盛んな店はみな開いたが
その日はどうにも中華という気分になれない。

白山通りを横断し、すずらん通りを進んでゆくも
日曜の11時ではほとんどの店が閉まっている。
到達したのは「ガスト」の店先。
「すかいらーく」が運営するクイックレストランだ。
店頭のメニューをぼんやりと見ていて
ハンバーグ&男爵コロッケ定食(490円)を
食べてみようという気になった。
かくして初めて「ガスト」に入店。

定食の出てくるのが早いのなんの、食券を買うと同時に
厨房に情報が流れていないと、こうはいくまい。
ハンバーグにエッジが残っているから
大きな棒状のものを輪切りにしたのだろう。
コロッケは芋がトロトロで歯応えがない。
どちらもゆるいデミグラソースが掛かっている。

どんぶりに軽く盛られたごはんは
粘り気不足により、米粒同士がまとまることなく、
バラけてしまうのが、ちょいとわびしい。
見ていると、無洗米が小さ目の炊飯器で
次から次へと炊かれてゆくのだった。
わかめと豆腐の味噌汁からは
化調のほかにかつお出汁の風味も立ち上がった。
ビニール袋に入った出汁入り味噌が
順次、味噌汁の寸胴に注ぎ足されるのだった。

それにしても2人の女性従業員の働きぶりが見事。
手を休めることがなく、下げ物と洗い物に冷水の補給、
動きにまったくよどみが見られないのだ。
料理の味は490円に見合ったものでしかないが、
彼女たちの動きには見るべきものがあった。
そうそう、特筆モノが1つ。
ピッチャーから自分で注ぐ冷水が
立て続けに2杯飲み干すほどの美味しさだった。

 
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2008年4月24日(木)

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