「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第479回
ナメタガレイの煮付け 
 =男の手ヌキ料理シリーズ(第1回)=

1ヵ月半ほど前の当コラムに
4月からはたまには自宅で手料理を作るように
心がける旨を記した記憶がある。
早いものでいつの間にか
大型連休の真っ只中に身を置いている。
遅ればせながら、心を入れ替え、
月に1〜2度ほど、内容を紹介していきたい。
生来の無精者につき、面倒くさいことは大の苦手。
とても手料理などと呼べるシロモノではないが
男の手料理ならぬ、男の手ヌキ料理と題して
第1回にはナメタガレイの煮付けを取り上げる。

材料やレシピはいい加減でよろしい。
なぜならば美味しく食べるのと同じくらいに
いかに手を抜いてこしらえるかに重点を置いたからだ。
やれ大サジ1杯だ、ほれ小サジ半杯だなどと、
まだるっこしいのはオンナの料理の世界のこと。
オトコにはハナから向かない。
味付けのあとで自分の舌を頼りに調整すれば、
それで済むことではないか。
したがって、分量を間違えるとまったくのベツモノが
焼き上がるといわれるケーキ類に手を出すことはない。

カレイの仲間は多種多彩だが
それぞれに相性のよい料理が存在する。
刺身は真子ガレイが断然で、石ガレイは少々クセがある。
むろん星ガレイ(干しガレイに非ず)がピカイチながら
あまりにも高価、というより素人には入手困難。
一夜干しなら柳ムシガレイや笹ガレイがよい。
煮付けは今日紹介するナメタガレイと目板ガレイが双璧。
東日本がナメタで、西日本が目板ということになろうか。

それでは記念すべき「手ヌキシリーズ第1回」の
ナメタガレイの煮付けを参ります。
このシリーズで紹介する料理は一人分が基本だ。

(1)デパ地下、あるいはスーパーでナメタを1切れ購入。
  2切れ入りパックしかない場合は
  包丁をにぎるオジさんに直接交渉すること。
  町の魚屋さんなら1切れずつの販売なので問題はない。

(2)大き目の鍋、あるいは厚手のフライパンに日本酒を
  入れて強火に掛け、沸騰したら点火する。
  自動発火することも多い。
  意図的にこれができるようになったら一人前。

(3)皮付き生姜のスライスを2〜3片に水・砂糖・塩・
  醤油を適宜加えて一煮立ちさせ、
  水気を拭ったナメタを静かに投入。
  生魚に直接、手をふれたら小まめに手を洗うこと。

(4)アルミホイルで作った円盤状の落としブタをして、
  およそ12〜15分ほど中火で煮る。
  このときフタの中央に空気穴は開けない。
  そのほうがナメタの上側もふっくらと仕上がる。
  蒸気は脇からじゅうぶん抜けるので心配は要らない。

(5)煮上がったら皿に移し煮汁をひたすが、
  味が薄いよようだったら煮汁を煮詰める。
  添えものとして、
  豆腐・ごぼう・青唐あたりをあしらうのがオススメ。
  ただし1種だけにしておく。
  このとき青唐はともかく、
  豆腐・ごぼうは早めに火を通し始めると、
  手早く仕上がって好都合。

酒の肴にもごはんのおかずにもピッタリの逸品を
ぜひ、お試しあれ!

 
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2008年5月2日(金)

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