「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第499回
ケンカ別れの硫黄山 =居酒屋北帰行(その4)=

釧路の夜はまずザンギに始まり、
続いて蟹と貝たちの炉端焼きとともに更けていった。
翌朝目覚めて、ホテルの隣りの和商市場を独り徘徊する。
市場内食堂のババガレイ煮付け定食に惹かれたが
胃袋はいまだ目覚めておらず、パス。

一同顔を合わせて、いざ出発。
最初の目的地は昨日通過した川湯温泉の硫黄山。
その前にコーヒー好きのミーシャ・ジャネットのために
「タリーズ・コーヒー」に立ち寄ることに。
ディレクターのH道クンは気配りの人なのである。
この頃にはJ.C.のストマックが
その空腹を埋めるように訴え始め、
とりあえずはロイヤルミルクティー。
それにH道につき合ってホットドッグを1本。
ボールパークドッグ(野球場ドッグ)などと
シャレた名前が付いていた。

霧だか小雨だか霧雨だか、ようわからん中、
われわれのクルマは釧路湿原を走り抜けてゆく。
数十分で到着した硫黄山は遠目にも迫力満点。
山肌のあちこちから蒸気を吹き上げている。
ところどころに硫黄の色素が付着して
地肌が黄色く染まっているのが見えた。

ときどき風雨が強まってミーシャのさす傘が
オチョコ状態になったりしながらの撮影だ。
筋書きではここで2人が
いさかいを起こすことになっている。
ミーシャが足元から湧き出す
小さなホットスプリングを発見し、
熱泉に手をふれたJ.C.が条件反射的に
これから屈斜路湖畔の温泉に行こうと主張する。
それに対してミーシャは同じ屈斜路湖でも
怪物クッシーを探すことに執着してゆずらない。
口論の末、2人がケンカ別れしたところで
カチンコこそ用意していないが
H道クンの「カ〜ット!」。
もちろんケンカはあくまでも番組の上でのお芝居。
その後は最寄りの川湯温泉駅にとって返し、
冷えたカラダを温めがてらの昼食休憩と相成った。

この駅にも構内に「ORCHARD GRASS」という
喫茶&軽食の店があった。
北浜同様に無人駅だがレストランは営業していて
昔の駅長室をそのままうまく活用している。
昭和5年だったか、時の昭和天皇が行幸のおりに
休憩されたという部屋に通されると、実にアンティック。

ミーシャは昨日に続いて、ここでもハンバーグ。
J.C.もおつき合いでハンバーグ。
朝はH道につき合ってホットドッグだったから
われながら本当につき合いのいいヤツだと思う。
「はるばる道東くんだりまでやって来て
 ホットドッグとハンバーグはないだろヨ!」ってか?
いいの、いいの、夜は居酒屋をハシゴするんですから。

ちなみにハシゴ酒を英語で何というかご存知ですか?
解答は明日の当コラムにて発表いたします。


【本日の店舗紹介】
「ORCHARD GRASS」
 北海道川上郡弟子屈町JR川湯温泉駅内
 0154-83-3787

手前ミソで恐縮ですが
庶ミンシュラン」に関する記事が
イギリスの雑誌「MONOCLE」に続いて
ドイツの厨房機器メーカー、
ミーレ社のブログ1でも紹介されています。
英語版ですがおヒマでしたら、どうぞご覧ください。


1 http://www.mieleguide.com/blog

 
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2008年5月30日(金)

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