「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第567回
ハワイ産のエゾアワビって何だ?

昨日のコラムで紹介した浅草は雷門の
町の中華屋さん「生駒軒」。
ここで半チキラーメンという名の
半ちくモノ(でもなかったが)を食べたあと、
近所のスーパーマーケット「オオゼキ」に
ふらりと立ち寄った。

J.C.は旅に出ると必ずと言ってよいほど、
その町のスーパーやデパートを訪れる。
そして食品売り場に直行する。
その土地の銘菓をみやげにするためではない。
大の男は菓子などに目の色を変えてはならない。
菓子は女性や子どもたちに任せておけばよい。
男が菓子を食いすぎると国が滅びる。
麻雀でも大福や羊羹に目のない打ち手に
強いヤツがいたためしはない。

真っ直ぐに向かうのは鮮魚売り場。
地場のサカナたちに逢いにゆくのだ。
この日の「オオゼキ」でも同様だった。
久しぶりに立ち寄ると、
おサカナさんの顔ぶれが少々変わっていた。
塩鱈は残っているが、生鱈はもういない。
まぐろ・鮭・真鯛といったところは
一年中顔を見せている。
北海道産天然ぶりが大量に売られていたが
8月にぶりが獲れるものかしら・・・。

いろいろと見て回ったが
驚くのはヴァラエティに富んだサカナたちの産地。
世界各地から運び込まれていのだった。
万博ではないが、世界の国からこんにちは、なのである。
列挙してみる。

 アトランティックサーモン・・・ノルウェー
 メカジキ・・・オーストラリア
 太刀魚・・・パキスタン
 たこ・・・モーリタニア
 生海胆・・・チリ
 エゾアワビ・・・ハワイ

ノルウェー産サーモンや豪州産メカジキは常識的だが
パキスタンの太刀魚にはびっくり。
そしてハワイのエゾアワビって、いったい何だよ?
北海道とハワイじゃ水温も
エサになる海藻もずいぶん異なると思うのだが
おおかた、これは養殖だろうね。

開戦前夜に連合艦隊が
択捉島の単冠湾(ひとかっぷわん)から
ハワイの真珠湾に向けて出撃した話は有名だが
アワビが北海道からハワイに出撃していたとは。
赤ん坊のこぶし大のそれは
うまそうには見えないものの、
指先で押してみたら、怒ったのか盛り上がった。

帰り際、売り場の片隅に見慣れない貝を発見。
名前を見ると、ホンビノス貝とある。
ニューヨークで見たハマグリにそっくりで
興味を惹かれたが、一応調べてから試そうと、見送った。

帰宅後、ホンビノスを調べてみて驚嘆。
漢字では本美之主貝と書くそうで
やはり米東海岸のハマグリだった。
生食可能なリトルネックだったのである。
日本では1998年に幕張人口海岸で発見されたのが最初。
北米からの船舶のバラスト水に紛れ込み、
東京湾で繁殖したものと考えられている。
一両日中に舞い戻って、買ってみるつもりだが
定期的に入荷するものなのかしら・・・。
見つけたらぜひ、生食に挑戦したいと思っている。

 
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2008年9月3日(水)

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