第566回
半チャンラーメンならぬ半チキラーメン
今日はお店の紹介に入る前に
訂正とお詫びから。
当コラムの「さようなら 日本の野球」(第561回)で
星野ジャパンの田淵・山本両コーチに関して
彼らのコーチとしての力量を買ったのであれば、
自分がタイガースを率いたときに
なぜ招聘しなかったのだろう
と記したのだが、読者のDTさんという方より
田淵氏へのコメントに関して、
星野氏が阪神の監督をされていた2年間、
田淵氏は打撃コーチとして
星野監督を支えていたはずですので
指摘させていただきます。
という丁重なるメールをいただいだ。
DTさんのご指摘の通りなので
ここに訂正するとともにお詫びいたします。
さて、ぐずついた天気の間を縫って
陽が射した週末のランチタイム。
浅草を歩いていて庶民的なラーメン屋の店先に
□ 半チャンラーメン 850円
□ 半チキラーメン 850円
の品書きを見つけた。
半チャンラーメンはおなじみだが
半チキラーメンって何だ?
まっ、この程度のことはちょいと頭をひねれば
子どもにだって容易に想像がつく。
炒飯の代役をチキンライスが務めるのだろう。
しかし、いまだかって
このメニューにはお目にかかったことがない。
好奇心旺盛なJ.C.は、内容の想像がついても
実際に食べてみないと気の済まないタチである。
一も二もなく入店することにした。
店の名は「生駒軒」。
都内各地に同名店があり、登録商標化されているが
すべて独立採算制のはずだ。
地番は浅草ではなく、雷門通りの南側の雷門一丁目。
近所にはうなぎの「初小川」、洋食の「はぎわら」、
鹿肉料理の「若鹿」などがある。
半人前のチキンライスは炒飯と同様に
円形古墳状で現れた。
てっぺんには2粒のグリーンピース。
使われている具材は鳥肉に人参にナルト。
できればこれに玉ねぎを入れてほしい。
炒飯には長ねぎ、チキンライスには玉ねぎが鉄則だ。
あまりよいデキではなかったが、かと言って不満もない。
ラーメンはきわめてオーソドックス。
中細ややちぢれ麺はしなやかでやさしいコシ。
醤油スープは化調控えめだ。
具はもも肉チャーシュー・シナチク・ナルト・わかめ。
殊にわかめがタップリ入っている。
ここで思い出したのが再開発される前の
東京メトロ日比谷線・神谷町駅の
そばにあった同名店「生駒軒」。
ここのラーメンもタップリのわかめがウリだった。
おそらくこれが「生駒軒」の伝統なのだろう。
半チキラーメンのおかげで
二十数年前のラーメンを思い出した次第である。
【本日の店舗紹介】
「生駒軒」
東京都台東区雷門1-12-1
03-3844-6853
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