「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第571回
紘子と涼子のピアノを聴く(その1)

今年もまたこの季節がやって来た。
早いもので、もう3回目。
茨城県牛久市恒例の
中村紘子トーク&コンサートである。

前日の金曜夜はニューヨークから
旧知の友人が帰って来たので久々に痛飲。
家に帰ったのは午前4時過ぎだった。
それでも土曜日はスケジュールが詰まっており、
9時にはベッドを抜け出した。

一仕事終え、正午前に上野駅に着いて
常磐線に乗り換える際、
朝から何も口にしていないことに気づく。
構内の「春夏秋冬」という店で
めったに買わないおにぎりを2個購入した。
140円のかりかり梅はOKだったが
200円のイクラにはガッカリ。
イクラの粒は数えるほどしか入っていない。
いくら何でもこれはヒドいよ。
雀の涙だが一応入っているんだから
入れ忘れでないことは確かだ。
向かいの無印良品店で買ったウーロン茶は
500CCで105円と安く、香りもじゅうぶん。
うん、これは良品だ。

今回のコンサートは新しい趣向で
第一部が中村紘子さんによる公開レッスン。
男子の芸大付属高生と女子の芸大生に
それぞれピアノを弾いてもらい、
その演奏に対して中村さんが
ポイントを的確に指南する。
J.C.は短期間、小唄を習ったことがあるので
そうか、小唄の稽古のようなものだな、
そう思って観ていたが、とても勉強になった。
聴衆は第三者に過ぎないのに
ピアノについて、音楽について、
ひざをポンと打つことが実に多かった。
ピアノ演奏においての肝心かなめは
メリハリであることがよく判った。
物事全般、何事においてもメリハリは重要だ。
中村さんもついつい熱が入って予定時間を超過気味。
20分の休憩時間が10分に短縮されたほどだった。

第二部はムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」を
たっぷりと聴かせてもらった。
プロムナードに始まり、(1)「小人」から
(10)「キエフの大きな門」まで
演奏前のガイダンスのおかげで聴衆の読解力が増し、
楽曲により深く踏み込んで楽しめた。

終演後、文化ホールから歩いてシャトーカミヤへ移動。
「レストラン キャノン」でのディナーも恒例となった。
ただし、当夜はフルコースはやめてアラカルト。
われわれのテーブルは気心の知れたものばかりが5人。
全員がシーザースサラダで始め、
あとは思い思いに好きなメインディッシュという寸法だ。
目の前でシーザースを作ってもらうのは何年ぶりだろう。
学生時代にホテルでアルバイトをしていたときに
婚礼などで何回も作った思い出深きサラダなのである。

その夜のワインは赤が2本。
バローロ ジャンニ・ガリアルド‘03年と
モレ・サン・ドニ プルミエ・クリュ
ラ・フォルジュ モメサン‘02年を選んだ。

           =つづく=

 
←前回記事へ

2008年9月9日(火)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ