「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第580
渋谷で人気の焼き鳥屋

相も変わらず2ヶ月に1度、
渋谷の街に現れている。
髪を切るためである。
サロンは渋谷区役所の真ん前にあり、
JRの渋谷と原宿のちょうど中間点。
千代田線の明治神宮前からも等距離で
どこから歩こうとも10分はかかる。

5年近くも同じ方に切ってもらっていると、
なかなか担当者を替えることなどできやしない。
一時期はオフィスに近い日本橋界隈で
適当な店を探したのだが、女性の髪ならともかく、
男の髪を現代的な感覚でカットできる
美容師がほとんどいないのである。
銀座まで出て行ってもダメだった。
相対的な判断だが髪の毛は青山・表参道周辺に限る。

いつものように調髪を終えたあと、
「庶ミンシュラン」の見直しもあって
一年ぶりに焼き鳥の佳店「森本」に向かった。
密偵の一人が「二つ星はいかがなものか?」と
クレームをつけてきたので再チャックに及んだのだ。

18時前とあって空いており、店主の前に座れた。
適切な客あしらいが好印象のオヤジさんである。
長居は無用と言わんばかりに
丸太を2本渡しただけの腰掛けが尻に厳しい。
尾籠なハナシで恐縮ながら
この店を痔持ちの人が訪れたら悲劇である。

 止まり木を われにも分けよ 夕雀

壁には不朽の名句が健在だった。

まずはスーパードライの中ジョッキ。
わけの判らぬ突き出しを
オッツケてこないところが清廉潔白でよい。
つくね・ハツ・血肝の3本でスタートする。

この店の名物・つくねからは柚子の香りがほんのり。
ハツはJ.C.の大好物で、
この世に存在する食物の中でも
もっとも好きな食感の一つである。
つくねとハツは塩で来たが、血肝だけはタレ。
サイズがハツの2倍はあろうかというシロモノだ。

18時半を回るとさすがに人気店のこと、
ほとんど空席がなくなった。
二人連れの無粋な酔客が目の前のレバ刺しを
ほったらかしてクダを巻いている。
店主に「生モノは早めに召し上がらないと・・・」
教育的指導を受けるのも当然だろう。

スーパードライの中瓶に切り替えて
砂肝とゴンボ(ボンジリ)を追加し、
滞在時間45分をもって切り上げる。
外には順番を待つ夕雀が4〜5羽。
店を出て気がついたのだが
すぐお隣りも「M」という焼き鳥屋であった。
チラリと中をのぞくと、驚くなかれ客はゼロ。
オジさんが二人して手持ち無沙汰にしている。
もしも機会がおありでしたら、
どなたか行ってみて上げてください。


【本日の店舗紹介】
「森本」
 東京都渋谷区道玄坂2-7-4
 03-3464-5233

 
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2008年9月22日(月)

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