「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第602回
人生も居酒屋も 七転び八起き

第一回の「下町を食べる会」は
おかげさまで定員に達しました。
たくさんのご応募ありがとうございました。

さて、人生は山あり、谷あり。
相場の世界も山あり、谷あり。
ここのところ、株式市場は谷が深いと言うよりも
深過ぎてしまって、谷底がまったく見えない状態。
これじゃライオンだって気軽に自分の子を
谷底に突き落とす気にはなれないだろう。
もっともあれはアフリカの草原を駆けずり回る
百獣の王ライオンのことではなくて
古代中国の故事に登場する獅子のことらしい。

かく言うJ.C.の人生もいろいろありました。
さすがに7回は転んでないけれど
けっこうつまずいたり、つんのめったりは
しているんですな、これが。
欧州の放浪の旅から帰って間もない頃、
社会人に成り立てのホヤホヤだった時期に
安月給に甘んじながら、しょっちゅう通った居酒屋が
いまだに健在なのはうれしい限り。
しかもそのときのスタッフが何人も
生き残っているのがまたうれしい。
さすがにニイさんがオジさんになったけれど、
勤続年数は相当なものになろう。

店の名を「八起」といい、有楽町のガード下にある。
本社が赤羽にあり、赤羽にもキャパは小さいが
姉妹店が暖簾を掲げている。
赤羽のランドマーク居酒屋「まるます家」の近くだ。
有楽町のガード下というと
煙りもうもうのもつ焼き屋が有名だが
ここはかなりの広さを持つ大衆酒場である。
たそがれ時ともなれば、どこからともなく
サラリーマンがウンカの如くに湧き出てきて
この店に参集してくる。
昔は女性客の姿をあまり見掛けなかったが
最近はご覧の通りだ。

宵闇せまれば photo by J.C.Okazawa

われわれのテーブルの周囲だけでも
OLと思しき女性が4名もいた。
世の中、変われば変わるものですな。

ビールはキリンラガーの大瓶のみ。
この店に来ると、必ず注文するのが
コブクロ炒めとオッパイ炒めの2品。
ともに雌豚の重要部位だが、これがめっぽううまい。
この日はオッパイの入荷なく、
コブクロにしかありつけなかった。

コブクロ炒め photo by J.C.Okazawa

どうです、コリコリのコブクロがうまそうでしょ?
一緒に炒められた、たっぷりのニラがまたいい。
近頃は町の中華屋でニラレバ炒めを注文しても
ニラよりモヤシのほうが多く、腹の立つことが少なくない。
その点、「八起」は30年前とまったく変わらない。
もつ煮込み・焼きとん・ホッケの開き、
何を食べても外れることがなく、
しかも激安なのがありがたい。


【本日の店舗紹介】
「八起」
 東京都千代田区有楽町2-1-21
 03-3591-2788

 
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2008年10月22日(水)

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