「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第683回
相撲協会 再び大失態(3)

相撲協会への苦言は切り上げて
墨田区横網(横綱じゃないッスよ)の
「割烹 吉葉」に来ている。

この店はちゃんこ鍋がウリだが、
それよりもむしろ、
新鮮な魚介類の活け造りが自慢。
ゆえに「ちゃんこ 吉葉」ではなく、
「割烹 吉葉」なのである。
何てったってその品揃えがスゴい。
水槽の中で鯛や平目が舞い踊っている。
ほかにも石鯛や石垣鯛、それに真鯵の群れ。

生簀もあって、こちらには
巨大なクエとハタが悠々と泳いでいた。
クエなど鍋にしたら1尾で10人前はありそうだ。
おそらく餌付けをしているのだろうが
餌代もバカにならないものと思われた。
それほどにバカデカい。

この夜のメンバーは
神保町「やまじょう」の面々。
女将のM子さんとスタッフのMりちゃん、
女将の娘さんでパリから帰国中のM由子ちゃん、
それにお店の常連の宝石商・Y子さん。
そして当夜のゲストがやはりパリからやってきた
ホテル・ムーリスのスーシェフ・ヨーリックである。

京都・大阪と回ってきたヨーリックには
何か珍しいものを食べてもらおうと
M子さんの発案で「割烹 吉葉」に決めたのだった。
コース料理を注文しないと、予約を受けてくれないので
J.C.は一足早く店に到着して、よい席の確保に努めた。

この店はもともと宮城野部屋のあったところ。
店の真ん中に本物の土俵が設えてあり、
ショータイムには相撲甚句を聴かせてくれる。
土俵の四隅には白房・黒房・赤房・青房の
四つのテーブルが設けてあり、
ここが特等席で席料が3000円。
われわれは青房席に陣取った。
青房といっても実際は緑房で
テーブルの色も鮮やかな緑一色だ。

一同ビールで乾杯。
突き出しのタコのキムチ風は感心しなかった。
活け造りは万人受けする平目をお願いした。
めったに食べない活け造りだが
真鯛や石鯛よりも平目がよい。
エンガワがアクセントになるし、
あとで唐揚げが楽しめるからだ。
ほかには真鯵の造りを3匹ほど注文。

ビールのあとは八海山の燗を少々いただき、
志村けん推奨の大分の麦焼酎・舞香を
久々にたっぷりと飲んだ。
香ばしい薫香がこの焼酎の命である。
つまみに所望した万寿貝(白貝)の塩焼きが美味。
風味はハマグリにかなえわぬが
デリカシーはこちらに軍配だ。

メインのちゃんこ鍋は店のお運びさんに
つみれ入りの吉葉鍋をすすめられたが
あえて魚介の入らぬごく普通のちゃんこを頼む。
鳥のもも肉と豚のバラ肉主体のものだ。
どうやらヨーリックも楽しんでくれたようで
まずはめでたしの冬の宵となった。


【本日の店舗紹介】
「割烹 吉葉」
 東京都墨田区横網2-14-5
 03-3623-4480

 
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2009年2月13日(金)

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