「一歩一歩、おいしさを探して」
J.C.オカザワの脚で綴ったダイアリー

第686回
温泉旅館の夕食は?

男女七人恋物語といきたいところだが
ロマンチシズムの甘い香りも
アヴァンチュール(最近耳にしない言葉だな)の
危険な匂いもまったくしない一行は
蔵の町・川越をあとにした。
途中、小川町と寄居で乗り換え、2時間以上かけて
白久という名の寒々しい駅に到着した。
秩父鉄道・秩父本線の終着駅・三峰口の一つ手前だ。

2時間超えはけっこうな時間である。
新幹線で東京を発てば名古屋に着いてしまう。
さして広くもない埼玉県。
川越から奥秩父への県内移動に
かくも長き時間を要した。
地図で見ると、白久は川越の真西にあるが
生憎、鉄道が通っていない。
まずは北北西に進路をとって寄居に向かい、
長瀞あたりから一気に真南に下る。
かなりの遠回りなのだった。

白久の駅に降り立つと、どこか見覚えのある景色。
四半世紀前にやはり1泊で
この地を訪れたことを思い出した。
「みやこ旅館」に投宿したのは午後5時頃だった。
幹事のN中クンが離れの部屋を取ってくれていたので
今宵はドンチャン騒ぎも気兼ねなくできる。

さっそく露天風呂に浸かったが
脱衣場に寒風が吹き込む上に
蛇口の湯は凍結防止のために止めてあり、
おまけに湯船の湯もぬるい。
風邪をひく前に退散して展望風呂へ移動した。

浴衣に丹前姿で広間に集まり、夕食の宴が始まった。
旅館の食事にいい思い出がないので
期待はしなかった当夜の料理はかくの如し。

 刺身盛合わせ・鶏肉ソテー・一口そば・
 鮎塩焼き・茶碗蒸し・天ぷら盛合わせ・
 猪鍋・吸い物・香の物・ごはん

刺盛りは甘海老・サーモン・帆立貝
photo by J.C.Okazawa


カレー風味のチキンソテー
photo by J.C.Okazawa


機内食よりよかったおそば
photo by J.C.Okazawa


鮎も期待を上回る
photo by J.C.Okazawa


鰻・鶏肉・枝豆・しいたけ・みつば入り
photo by J.C.Okazawa


海老・きす・いんげんの三点盛り
photo by J.C.Okazawa


シシ鍋でようやく秩父に来た思い
photo by J.C.Okazawa

フルコースを写真で紹介してみた。
ただし、吸い物・ごはん・香の物の写真はない。
飲みものはビールと燗酒である。
お運びのオバちゃんがこれでもかと、
料理をどんどん持ってきちゃうのにはマイッた。
冷たい天ぷらも大きな減点材料だ。
それでも総じて水準はクリアしていたように思う。
猪鍋のおかげで身体も温まり、
普段、夜には口にしない白飯も軽くいただいた。
こうして一同は離れに戻り、二次会の始まり、始まり。


【本日の店舗紹介】
「みやこ旅館」
 埼玉県秩父市荒川白久77
 0494-54-1415

 
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2009年2月18日(水)

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